第23話

WOOZI Side Story #7
600
2020/06/07 09:51
そろそろ寝ようかなと思いスマホを置こうとしていた時だった。着信の画面に切り替わり、画面には「ジョンハン」と書かれている。

こんな時間に一体何の用だろう…と思いながら俺は電話に出た。
ウジ
ウジ
ヨボセヨ?
ジョンハン
ジョンハン
あーウジー?今何してるの?
ウジ
ウジ
もう寝るところだけど
ジョンハン
ジョンハン
あ、もう戻ってきてるの?上の階においでよー飲んでるから。
ウジ
ウジ
嫌だよ、面倒だし。
ホシ
ホシ
ウジ?ウジ?早くおいで!あなたも居るよー!
あなた

うじくん〜待ってるよぉー!

電話越しにホシの声とあなたの声が聞こえる。ホシはいつも通りテンションの高いうるさい感じだったが、あなたはいつもよりハキハキ喋れておらず舌っ足らずな感じの声をしていた。結構飲んでいるのだろうか…?
あなた

ほら、あなたも待ってるからディエイトの部屋に来て!!

ウジ
ウジ
は、ちょ…
有無を言わさず通話は切られ、渋々俺は上のディエイトの部屋へと向かった。
部屋の目の前まで来たが、楽しそうな笑い声が外まで響き渡っている。

部屋の扉をノックしたが、なかなか返事が来る気配はない。
ウジ
ウジ
おいー居ないのかー?
あなた

はいはい、あけるよぉー

扉が開いたと思ったら、そこには顔を真っ赤にしてニコニコ笑っているあなたが立っていた。
あなた

いらっしゃい、うじくん!

ウジ
ウジ
この部屋酒臭い…どんだけ飲んだの…
部屋に入った瞬間の酒臭さと、明らかに酔っ払い、いつものキリッとした姿からは想像できない、ほわほわとしたあなたの変わりようにビックリしながら俺は部屋に入った。
ジョンハン
ジョンハン
4人で…5本開けてるかな?
ホシ
ホシ
ウジー!ウジも一緒に飲もうーー!さっきからあなた、ウジの事しか話さないんだから!もうっ嫉妬しちゃう…!!
あなた

ちょ、ちょっと!言わなくていいよホシくん!

ウジ
ウジ
…?何話してたの?
ジョンハン
ジョンハン
ウジが作る曲がすごく好きだーって、作業してる姿に尊敬するってかっこいいって言ってたよ♡
ウジ
ウジ
あ、そう。
あなた

ちょ、ちょ恥ずかしいじゃない…!
本人の前で言わなくてもいいよ…!

ディエイト
ディエイト
ウジヒョンも嬉しいはずですから、いいんですよ〜
ジョンハン
ジョンハン
ウジー良かったねえ(ニヤニヤ)
ホシ
ホシ
あなた顔真っ赤だよ?お酒飲みすぎ…?
あなた

えっ!いやなんか急に恥ずかしくなっちゃって…

そう言いながらあなたはチラッと俺の顔を見ると、目をうるうるさせながらすぐそっぽを向いた。

なんだよそれ…可愛すぎる…。
というか、意識してくれているのか…?
ジョンハン
ジョンハン
さて、ウジも来たし改めて乾杯しようかー!
ハニヒョンの一言で改めて俺も混じえて乾杯をした、俺はあなたが座っていた隣に座らせてもらった。

まだ彼女は顔を赤くしてでもどんどんワインに口付けていく。
ジョンハン
ジョンハン
ねーあなたは良くウジの作業部屋に行くよねー?なんで行くの?
あなた

んー?ウジくんが居るからだよー
作業してるウジくん見るの好きだから!
あと、それぞれ楽曲作りの事とか相談し合えるし…不思議とすごく意見が合うんだよねぇ…話してるとあっという間に時間すぎちゃうんだぁー、ね!ウジくん?

ウジ
ウジ
まぁ、そうだな。あなたの話は的確だし、いつも助かってる。俺もあなたの持ってくる曲好きだよ
あなた

へっ…?はっ…うん。

あなたはまた目線を俺から外し1口ワインを飲んだ。
自意識過剰だと言われるかも知れないが、あなたは明らかに意識をしてくれていると確信した。
ホシ
ホシ
同じ事してるからなのかなぁー?やっぱり価値観が合うんだね2人は
ジョンハン
ジョンハン
あなたがウジの部屋に入ると平気で3時間とか出てこないもんねぇ…なにかいやらしいことでも…
ウジ
ウジ
してねぇよ
あなた

し、してないよっ!!

ジョンハン
ジョンハン
じゃあさ、じゃあさ…2人がお互いに好きなところ3つ教えてくださーい!
まずは外見の部分で♡はい、じゃーウジから!
明らかにハニヒョンは俺に嫌がらせでこんな事をしているのは分かっていたが、あなたからどんな答えが出てくるのかも気になって、話に乗ることにした。
ウジ
ウジ
んー…美人な顔してるけど、笑うと幼くなるところ?あと、黒くて長い髪が綺麗だよね。それと、真剣に作業してる時の目元も好きかな。
ホシ
ホシ
ウジめっちゃあなたの事見てるじゃんーー!!
ウジ
ウジ
良いだろ別に。俺が感じてることなんだから。
ジョンハン
ジョンハン
あなた、お酒関係なく耳まで真っ赤だけど…?(笑)
あなた

あ、ありがとうございます…
なんかうん。めっちゃ恥ずかしいや…

あなたは手で顔を隠そうと必死だったが、その姿さえも可愛らしくて、俺はこの場で倒れそうだった。
ジョンハン
ジョンハン
じゃ、次あなたね?
ウジの外見で好きなところ3つ!
あなた

…んっと…笑った顔がすごく好き。普段無愛想なのにメンバーや、私に見せてくれる笑顔が好き。あと、作業中の真剣な顔つきとすごく綺麗な手が好き。

ホシ
ホシ
手?
あなた

うん。ウジくんの手すごく綺麗なんだよ?
ほら!私の手なんかよりも大きいし指がめちゃくちゃ綺麗!羨ましい〜

あなたは俺の手を取りあなたの手のひらとサイズを比べられるように重ね合わせた。

いきなり手を合わせられるだけでこんなに緊張することはあるのだろうか…コンサートが始まる前なんかよりも数十倍緊張しているのを感じた。
ディエイト
ディエイト
確かにウジヒョンの手綺麗ですよねぇ
あなた

でしょ?この手を密かに私は推してた(笑)

ホシ
ホシ
あなたの手のひら小さいねぇ…
ウジ
ウジ
ほんとだ、でもあなたの手も小さくて女性らしい綺麗な手だと思う。
そう言い、俺は重ねられた手のひらを見た。
ひと周りほど小さいあなたの手がさっきは冷たかったのに、少しずつ暖かくなって来るのを感じる。

それが何故かすごく愛おしく思えて、俺はあなたの指に自分の指を絡めギュと手のひらを結んだ。
あなた

あっ…あの、ウジくん…手繋いでるの離してもらっても……?なんかすごく、恥ずかしい…

ウジ
ウジ
えっ…?あっ、ごめん…
パッと手を離すと、ハニヒョンとホシとディエイトが案の定ニヤニヤしている。
ホシ
ホシ
青春…ですなぁ…
ジョンハン
ジョンハン
見せつけられてるのかな?俺たちは…
ウジ
ウジ
ち、違う!
ジョンハン
ジョンハン
さてーじゃあ次は内面ですねー?ウジさん?どうぞ?(笑)
ウジ
ウジ
えっ…あー…諦めないところとか音楽に一直線で強がりで弱みを見せようとしないところ。かっこよくて好きだな。
あなた

それは!ウジくんも一緒だよ…!というか全く同じこと私ウジくんに言おうと思ってた(笑)
本当に音楽が大好きで責任感があって一生懸命な所がウジくんのいい所。そういう姿勢が私は好きだなぁ…

ホシ
ホシ
もーもどかしぃいいい!!ほんとあなたもウジも互いを信頼しすぎだー!!
ジョンハン
ジョンハン
でもだからこそ今のSEVENTEENがあるような気もするな。ウジが頑張ってくれていることも、大事だし、自分の仕事と同じくらい俺らの面倒を見てくれてるあなたもそうだし。
ディエイト
ディエイト
ほんとにそれは言えてます。
2人が居るから今の僕達がありますね。
ウジ
ウジ
…ありがとう
あなた

何も出来てないけど、そう言って貰えて嬉しいよ!

ホシ
ホシ
なんかお酒を交えて飲むと色んな話が出来て楽しいねぇー!
ジョンハン
ジョンハン
そうだね!(2人共いじりがいもあるし)
SEVENTEEN
SEVENTEEN
ウジ以外
(早くあなたがウジの事好きになればいいのに…)
ウジ
ウジ
…??
3人がなにか言いたげな顔をし俺を見てきたが、何を言いたかったのかは汲み取れなかった。
ディエイト
ディエイト
ワインもあと少しですね。
飲みきったらお開きにしましょうか
ジョンハン
ジョンハン
だねー!…ってあなた寝てない?
ホシ
ホシ
結構飲んでたしねぇ…
あなたは椅子にもたれ掛かりスイッチが切れたように寝てしまっていた。
ジョンハン
ジョンハン
今日はウジの部屋にお持ち帰りかな??(笑)
ウジ
ウジ
その言い方やめろ…
ホシ
ホシ
ミンギュ居るのー?
ウジ
ウジ
いや…今日は遅くなるから戻らないって言ってた
ホシ
ホシ
じゃあ…お持ち帰りで…(ニヤニヤ)
ディエイト
ディエイト
手は出しちゃ…ダメだよ?
ウジ
ウジ
ださねーーよ!!!
ジョンハン
ジョンハン
ウジ…あなたの事本当に好きだよね〜〜早く告白すればいいのにー
ウジ
ウジ
したくても…今じゃないのは分かるだろ…全然眼中にも入れてくれてなかったんだから…
ホシ
ホシ
でも今日話した感じだと、結構あなた…ウジの事気にかけてたよね?意識してる気がした!
ウジ
ウジ
やっぱりそうなのかな?
ジョンハン
ジョンハン
意識はし始めてるね!アタックあるのみなんじゃないのー??ウジヤー
ウジ
ウジ
まぁ、そこそこに…頑張りますよ。
ディエイト
ディエイト
ウジヒョンがのろのろしてたら僕があなたを落とすことにするよ
ウジ
ウジ
お前にはやらねーよ
そうこうしているうちに最後の1杯を飲み終えた。
ジョンハン
ジョンハン
ウジ、あなた持って帰ってねー
ウジ
ウジ
はいはい…
俺はあなたを揺さぶり声をかける。
ウジ
ウジ
あなた?起きれる?部屋に戻るよ
あなた

んーー?うじくんー?おひらきするの?

ウジ
ウジ
うん。ワイン飲み過ぎだよ。戻って寝よう。
あなた

うんーいつの間にか寝ちゃってたねぇ…

そう言いながらあなたはゆっくりと椅子から立ち上がろうとした。
あなた

きゃあ!

あなたは立ち上がろうとしたがふらついてしまい、俺に抱きつくような形になってしまった。
ウジ
ウジ
大丈夫か…?
あなた

ご、ごめん…思ったより酔いがまわってるや…痛くなかった?

ウジ
ウジ
大丈夫だよ。部屋までおんぶしてやるから、ほら。
あなた

えっ…いや!歩けるよ…!下に行くだけだし…!ほらそれに重いよ!

ウジ
ウジ
気にしなくていいから。そのままフラフラ歩かれる方が迷惑だよ。
あなた

は、はい…すみません…

あなたは申し訳なさそうに俺の背中に身体を預けてきた。

俺らがツアーで殆ど宿舎に戻っていない期間、あなたはずっと仕事に明け暮れていたと聞いているが、ほんとうにこいつご飯たべてたんだろうか…?と心配になるくらいあなたは軽かった。

他の3人にはニヤニヤされながら、俺はあなたを背負って自室へと戻った。

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