第28話

私の気持ち
557
2020/06/09 02:27
今私の隣にはいつも通りジョンハンくんとホシくんが座っている。そのまた隣にはドギョムとスングァンという、こちらも安定の面々だ。
ドギョム
ドギョム
で、一個ずっと気になってて聞けてなかったから、もうこの際聞きたいんだけど…
あなた

はい…なんでしょう?

ドギョム
ドギョム
本当にヌナはウジヒョンと付き合ってないの?
あなた

またそれ?(笑) 付き合ってないよ…?

好意を向けられていることは感じているが、付き合おうとは言われていないし、私もジフンの事を恋愛感情として好きなのかまだ分からないなと答えを出せないでいた。
ジョンハン
ジョンハン
じゃあその左手首のお揃いのブレスレットは何なの???
あなた

え…よく見てるね…すごい(笑)
前お出かけした時に、みんなのお揃いのピンキーリング良いよねって話をしたんだよ。それでジフンがじゃあお揃いにする?って言ってくれて…お揃いで買ってお守りで付けてるの

SEVENTEEN
SEVENTEEN
4人(どれだけあなたヌナは鈍感なんだ…?自分のだっていう見せつけでしかないのに…)
スングァン
スングァン
てか、ウジヒョンの事、ジフンって呼んでたっけー?羨ましい・・・・!!
あなた

ああ、これもこの前…ジフンで良いからって言われたからさ?

SEVENTEEN
SEVENTEEN
4人(ほんとマジで…いつになったら付き合うんだよ…絶対にあなたヌナも気になってるじゃん…)
ホシ
ホシ
あーーもう!
2人を見てるとやきもきするー!
ドギョム
ドギョム
あなたヌナも絶対ウジヒョン好きじゃんー
あなた

そりゃ好きか嫌いかだったら大好きだよ?

スングァン
スングァン
それはそんな…ハッキリ言えるのに……
ホシ
ホシ
まだウジの事は恋愛感情ではないと言うのですかァァ!!ヌナ!
ジョンハン
ジョンハン
まぁ、まぁ、落ち着いて。
あなたは仕事人間だよ?ウジと一緒で。
あなた

む…それはそうだけど…

ドギョム
ドギョム
ウジヒョン見てドキドキしないの?ほらあっち、ウォヌヒョンと戯れてるウジヒョン見てよ?
あなた

…可愛いよね……すごく笑ってる…

ジョンハン
ジョンハン
それは分かる。ウジは可愛い。
ホシ
ホシ
でもウジは誰よりも男らしいよ?
あなた

それはそう!いつでも助けてくれる。本当にそういった所はカッコよくて、流石男の子だなって思うよね!

ドギョム
ドギョム
じゃあ、音楽に一途なウジヒョンは?
あなた

尊敬するし、一緒に頑張りたいって思うよ。
本当に助けられてるし私が力になれるなら助けてあげたいって思うから協力できる。

スングァン
スングァン
じゃあ、ウジヒョンがーあなたヌナに『好きだよ…』って耳元で呟いてきたらどうする…??
あなた

………

一瞬でも想像してしまった自分が馬鹿だったと思った。一気に顔が熱くなるのが分かる。

それを見て4人がニヤニヤしているのも言うまでもなかった。
ジョンハン
ジョンハン
想像したね?…どうだったのかな???
ホシ
ホシ
お酒まだそんなに飲んでないのにぃーあなたヌナ、真っ赤だよー??
ドギョム
ドギョム
もうこのリアクションが全てを物語ってるよね(笑)
スングァン
スングァン
はーーやっぱりヌナは…ウジヒョンのこと…
あなた

は、恥ずかしいから…これ以上はちょっと…

ジョンハン
ジョンハン
でもこれでもうほぼ気持ちは確認できたでしょー?
何も思ってなかったらそこまで真っ赤になる事もないと思うけど??
あなた

皆…いじわるよね…

でももう皆から言われることは図星でしかなくて、自分が思っているよりもはるかに私はジフンの事が気になっていて、彼の才能に惚れ込んでいて、尚且つ一人の男性として意識しているんだなと思いさせられた。
ジョンハン
ジョンハン
まぁ、急ぐ必要は無いよ。今は互いに忙しいと思うし…そのうちウジも痺れを切らしてアクション取るだろうしね(笑)
SEVENTEEN
SEVENTEEN
4人(でもこれでやっと…なにか動き始めそうだな…)
ホシ
ホシ
さて!そろそろあなたヌナへのプレゼントを渡したいと思いまーす!
ホシくんはテーブルの奥の方で戯れている他のメンバーにも聞こえるように話した。

プレゼントまで用意してくれてるのか…ありがたいなほんと…。
ドギョム
ドギョム
はい、じゃあ代表してウジヒョン!
あなたヌナに誕生日プレゼントを渡してあげてくださいー!
ウジ
ウジ
ん。
ジフンは紙袋を持って私の席まで来た。
それを見て私は立ち上がる。
ウジ
ウジ
お誕生日おめでとう!あなた!
SEVENTEEN
SEVENTEEN
おめでとうーー!!!
あなた

ありがとう…!
みんなに祝ってもらえて嬉しい!

ウジ
ウジ
これ、メンバー皆で考えて選んだんだ。
良かったら使って。
あなた

プレゼントまで…本当にありがとう…!
開けてもいい?

ジョンハン
ジョンハン
いいよ、いいよー!開けてみて!
私は綺麗にラッピングされた包装を解き、中から出てきた箱を開けた。
あなた

あっ…!これ香水?匂いもシトラス系で爽やかでいいね!瓶も可愛いー!
みんな本当にありがとう!!

SEVENTEEN
SEVENTEEN
ドウイタシマシテー!
ジョシュア
ジョシュア
あなたヌナ!ケーキも用意してるんだよー! 食べて、食べて!
あなた

誕生日にケーキ食べるなんて…何年ぶりだろ…

ディエイト
ディエイト
日本ではケーキ食べないの?
あなた

いや…幼い頃は親がお祝いしてくれてたから出てたけど、それも小学生くらいまでだったかなぁ…あんまり豪勢に祝う習慣もなかったから、こうやって皆にお祝いされるのも、すごく久しぶりに感じる!

本当に幸せだなと思った。嬉しかった。こうしてみんなに誕生日を祝ってもらえるのが…

今までは気づいたら歳を重ねていた。
大体終電間際まで仕事をして、少し奮発していいお酒を買って家で一人で飲む程度だった。こんなに盛大に誕生日を祝ってもらうのは本当に久しぶりで、私は一人じゃないんだなと思った。
スングァン
スングァン
あなたヌナ!最後に何か一言ちょうだいよ~
あなた

えっ!?何言おう…えっと、本当にこうやってみんなにお祝いしてもらえると思ってなかったから、すごくうれしいです。
皆と一緒に仕事をするのも大好きだし、これからも末永く皆をサポートしていければと思います!宜しくお願いします!!

SEVENTEEN
SEVENTEEN
センイル チュカヘ~~~!!
あなた

カムサハムニダ~!

その言葉を皮切りに、誕生日会は幕を閉じ、みんなぞろぞろと宿舎へ戻っていく。
わざわざスタッフさんも車を回していたようで、メンバーは車に乗り込んでいく。

私は少し余韻に浸りたくて後でゆっくり帰ると伝えて、お店近くにあったベンチスペースに腰を下ろした、私はまた左手首のブレスレットに右手で触れた。

私はジフンの事が好き…?

音楽に一直線で男前ででも時に見せてくれる笑顔がとても可愛らしくて、一緒に居て楽しくて頼れる存在である。もしジフンが居なくなったら…?そんなの考えられない。

それだけ大事な存在になっていたんだ。ジフンの存在が。大事なんだ…好きなんだ…。
あなた

はぁぁあ…どうするのよ…相手はアイドルよ?好きになったらダメな相手を好きになってしまった感が否めない

でも、好きになってしまったのだ。そんな相手を。
どうするんだ私…年下相手にこんな振り回されて大丈夫なんだろうか…?
いやいや全然大丈夫ではない、今だってこんなにドキドキしている。

どんな顔して宿舎に帰ればいいんだろうか…と考えている時、スマホに通知が来ていることに気づいた。
あなた

……!?ジ、ジフンからだ

私は通話ボタンをタップし、スマホを耳に当てる。
あなた

ヨボセヨ?

ウジ
ウジ
あーあなた?今どこに居るの?
あなた

さっきのお店の近くのベンチでのんびりしてる

ウジ
ウジ
帰ってきてないから心配した。
あなた

ちょっと余韻に浸りたくなってね~

ウジ
ウジ
そう。余韻に浸ってる中悪いんだけど、今から会える?
宿舎はみんなが居るから、外で会いたいんだけど
あなた

良いよ?どこに向かえばいい?

ウジ
ウジ
あーそしたら作業部屋にしようかな
あなた

了解。今から向かうね!

私は何を話されるんだろうとドキドキしながら、プレディスの事務所へ向かった。

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