なんだかんだ宿舎に戻ってきていたメンバー全員が集まってきて、取り調べを受けていた。
みんな適度に日本酒で酔っ払っている状態だ。
なお、日本酒は一升瓶で送られてきていたが、今半分まで減っている。
イ・ジフンさん。あなたはいつからあなたの事を好きだったんですか?
それ、答える必要ある?
ぐぐぐ…やはり安易には答えないか…
じゃ、あなたはー?
えっ……いつから…自覚したのは…一緒に買い物に行ったあたりかも…
へぇーお揃いのブレスレット貰って落ちたんだぁー
いや、言い方(笑)
でもきっと…ずっと気になってたよ
僕も本当にあなたヌナのこと好きだったのにー!でもウジヒョンには負ける…
お前にはやらないよ??
ウジほんとにあなたのこと好きで好きで作業も全然手がついてなかったもんねぇ…お母さん嬉しいよ……
誰がお母さんだよ!ハニヒョン!
いやーほんと俺たちからすればいつ付き合うのかと…ずっと早くくっつけばいいのにって思ってたよ?
お互いに気づいてなかったけど、ダダ漏れだったからね?
ウジヒョンはあなたの事になるとすぐ顔を百面相させてるし
百面相ってなんだよ…
あなたヌナもウジの話するとすぐ笑顔になる。ニヤニヤしてる(笑)
に、ニヤニヤはしてないでしょ!
とりあえず、ほんと2人がくっついて良かったー
こんなにメンバーに賛同してもらえるなんて…って感じなんだけど…
ウジはシャイすぎて女の子の友達も全然居ないし…ほんと…心配だったくらいだからー
お節介、いらないから!
そうなの?なんか、女の子の友達も多そうなイメージあったけど
全然だよ!話さないしね。人見知りすぎて!
まぁ、人見知りなのは知ってるけど…
浮気の心配はないねー!(笑)
しないよ…!!
まぁ、ジフンはしないでしょうね…
もししちゃったとしたら速攻自己嫌悪に陥ってそう(笑)
しないからな?俺には…!!
俺には…??(笑)
…なんでもない
ええー!!!!そこが1番聞きたいところなのにー!!
あなたしか居ないからとか言いたかったんじゃないんですか〜!?ウジヒョンーーー!
あーもう…
流石にジフンも気が滅入ったのかもう何も言うまいと諦めてしまっているが、メンバーにとってはジフンの一大イベントを逃すまいとあれよあれよと攻め立てていく。
私は隅からその光景を眺めて、ただただこのグループは良いグループだなぁと改めて思った。
ジフンがちょっと可愛そうにはなってきたけど…私が入る隙間も無さそうなので、端っこの方で私は日本酒を飲み進めていた。
その時ジョンハンが私の所までやって来て、隣に座った。
ウジのこと頼むね
私に出来ることなら…(笑)
あなたが居れば安心だよ。
ウジってさ…基本ああいう性格じゃん?なんでも自分で出来ちゃうし、それで困ってることもないんだと思うんだけど、でもたまに勝手に悩んでるんだよねぇ…相談すればいいのにしてくれないし…
まぁ、ジフンらしいね…
でもあなたが来てから、ウジは良くあなたに相談するようになったなって思ったんだ。
良くあなたが居ない時とかにメンバー何人かで作業部屋に行くと、良くあなたがここを指摘してくれたから直してるんだーとか、あなたが考えてくれたメロディの方がいいよなーとか色々言うようになってさ
私…要らぬことしたんじゃ……
いやいや、全然いい事だよ?
その時のウジめっちゃ嬉しそうな顔しながら作業してるし
なら…良いんだけど…あんまりねぇ?私の意見を押し付けすぎたくはないから…
ウジはそういうの上手に拾って取り入れる能力があるから、心配することないよ!
もっとこれからもウジを支えてあげて欲しい。
うん。私に出来る限り、ジフンを支えていくよ
ほんと、俺もあなたと出会えてよかったなー!ウジが居なかったら本当に狙ってたから(笑)
またまたーご冗談を(笑)
物好きだねー!
ははっ…まぁ、ウジに飽きたら俺のところにおいでね?(笑)
あーー!!!ハニヒョンが!!あなたヌナを口説いてるーー!!
うるさいぞー口説いてないからなー!
(いやいや…ちょっと口説いてた気がしましたけど?)
あなたは俺のだからな…!?
ウジヒョンーもう分かりましたよー!
あなたヌナもびっくりしてますから、今日はもうゆっくり寝ましょー!
えっ…そう言えば今後部屋どうするの…?
???
今まではじゃんけんとか、日替わりとかであなたがみんなの部屋回ってたけど…さ、流石に…
許さねぇ…
デ、デスヨネー
あぁ…そうそう何か言い忘れてた気がしたの!それだわ!
???
うちの子たち(LiGHt)がね?ここのマンションの9階に住むことになったの。
そこが一部屋余ってるから、移ろうと思って!いつまでもみんなに迷惑かける訳にもいかないし…でも同じマンションだからさ!いつでも会えるし!
なんか…ちょっと寂しくなるなぁ…
でも同じマンションならすぐ会えるね!
う、ウジさん的にもそれが一番最適だとオモイマス
そうしてくれた方が良いな。
こいつらと一緒にあなたが寝るなんてもう絶対考えられない。
(顔が…怖すぎる……)
LiGHtのメンバーもいつかちゃんと紹介したいし時間があったらご飯一緒に食べに行ったりしよう!!
それはいいね…!僕もLiGHtのメンバーの子達に会ってみたいし!
本当に成り行きでずっと住まわせてもらってたけど…皆さんありがとうございました…本当に本当に助かりました…!
なんか懐かしくなったや(笑)
あなたが階段から落ちた日の事思い出した
思えばあの日が無ければ俺たち出会ってなかったんだもんねー
なんかそう思うと感慨深いね…
あなたヌナとウジも出会えなかったと…
それは…そうかもしれない
それもそうだな。
二人の出会いとSEVENTEENとあなたの出会いが会ったからこそ今があるんだなぁ…
珍しくいいこと言ってる(笑)
でもそうだろ?
じゃ、改めてこれからもよろしくってことで乾杯しますかー!
カンパーーーイ!!
乾杯っ!
SEVENTEENのみんなと出会って半年もしないうちに本当に色々なことがあったなぁ…と思い返しながら乾杯した日本酒を口付けた。
ジフンとのこれからと
SEVENTEENの皆とのこれからと
LiGHtの皆とのこれからと
まだまだ楽しい事が沢山ありそうで、私はただただ楽しみで仕方なかった。
今という幸せの余韻にずっと浸っていたいと感じながら、私は気づいた時には眠りについてしまっていた。暖かい温もりを感じながら…夢も見れないほどの深い深い眠りに私は誘われていった。
第一部 Fin.
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。