第8話

ウジくんは優しい
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2020/05/27 15:04
私はウジくんにそれぞれメンバーの部屋の場所やキッチンの使い方、ごみ捨ての場所やら色々説明してもらっていた。
ウジ
ウジ
ここがお風呂。
タオルとかは好きに使っていいよ。
あなた

ありがとう…!
至れり尽くせり…暫く生き長らえそうです(笑)

ウジ
ウジ
それはなによりだね(笑)
あなた

・・・・・・・・・。

ウジくんはふにゃっとした笑みを私に向けた。

私は一瞬フリーズしてしまった。

やっぱりウジくんの笑顔可愛すぎない…?
え、さっきまで無愛想に説明しているだけだったのに、、、若さ?これが若さなの??
ウジ
ウジ
何ぼーっとしてるの?大丈夫?
あなた

えっ!あ!ごめん!大丈夫です!

ウジ
ウジ
…ん。説明はこれくらいかな。
あんた先に風呂入っちゃって
あなた

あ、うん!

とりあえず、どデカいキャリーケースから洗顔フォームなど色々取り出し、先にお風呂に入らせてもらった。

ウジくんは部屋に居るからと自室に戻って行った。
あなた

これで良かったのかな…

シャワーを浴びながらこの先どうやって行くか考えていたが、大した案は思い浮かばなかった。

今日はいっか…ゆっくりしても…。

お風呂から上がりタオルで髪の毛をわしゃわしゃしながら、ウジくんの部屋へ戻る。
あなた

ウジくん、お風呂上がったよー!

ウジ
ウジ
あ……うん、、、
一瞬私の顔を見たが何故かウジくんはふいっと顔を背けてしまった。

すっぴんだからかな…?
ただでさえそこまで可愛くも美人でもない平凡顔…見るに堪えないですよね(泣)すみませんね…君たちみたいな美形・美肌が羨ましい限りですよ…
ウジ
ウジ
俺もシャワー浴びてくる…。
そっちがミンギュのベッド、先に寝てていいから。
あなた

カムサハムニダ〜!

ウジくんは私の返事を聞く前に部屋を出て行ってしまった。

さて、髪乾かしながら今日の報告やらなにやら纏めて送っておかないとな…

私はパソコンに電源を入れ、イヤホンを耳につけて仕事を始める事にした。

最初にやる事は決まっている。
動画サイトを開き、SEVENTEENの楽曲を片っ端から聴いていく。
そして今日の報告メールを纏めていく。
報告と言っても、無事韓国に着いた事とぶっ倒れて病院に行ったが今は普通だということ。

SEVENTEENのメンバーに出会ったことやメンバーの宿舎に止まっていること、また彼らのサポートをすることになったことは報告を控えておく。

メールを送信し終えて、私はずっとSEVENTEENの楽曲を聴いていたが、韓国語はやっぱり何を言っているのか理解出来なかった為、同時に日本語訳のサイトを開きずっと見ていた。

これもしかしたら結構韓国語の勉強に出来るかも。
音楽を聴くことは好きだし、これらの楽曲の詞を自分で日本語に訳して覚えていけば少し理解度が上がりそうだ。
あなた

それにしても…カッコイイ曲から可愛い曲まで振り幅が凄いなぁ…こりゃファンも多いわけだわ。楽曲センスが神がかってるな……

あなた

あーこの曲のBメロのフレーズいいなぁ…

ウジ
ウジ
……??
あなた

うわ…ここの歌い方上手いわ…メロディに合った繊細な感じが出てる…!凄いなSEVENTEEN…感心しちゃった

色々思った事をずっとパソコンの画面を見ながらブツブツ呟いていた私は、彼が部屋に戻ってきていたことに気づかなかった。
ウジ
ウジ
 뭐해?なにしてるの?
あなた

ひゃぁぁあ!!!!!

ウジ
ウジ
ビックリしすぎでしょ…
あなた

き、気づきませんでした…おかえりなさい

びっくりした…ずっと日本語で喋っていたから何を言っていたかウジくんにはバレてはいないだろうけど…

私はイヤホンを外しウジくんを見る。
ウジ
ウジ
何してたの?
あなた

SEVENTEENの曲を知らなかったから、聴いてたの。

ウジ
ウジ
どうだった…?
あなた

すっごく良かった!!曲のセンスも、歌詞のセンスも凄すぎる!!この曲書いた人に会いたいって思っちゃった!

ウジ
ウジ
そっか。そう言って貰えて嬉しいよ
あなた

え…?

ウジ
ウジ
SEVENTEENの曲は俺が作ってるんだ
あなた

えっ!!!そうなの!!?凄い!!
凄いって韓国語でなんて言うんだろう!?とりあえず、凄いっ!!

ウジ
ウジ
アリガトウ…?
ウジくんはおそらく私が凄いとウジくんを賞賛したのが分かったのか、カタコトにありがとうと言った。
あなた

ねぇ、ウジくん!1個お願いがあるんだけど…

ウジ
ウジ
何?
あなた

SEVENTEENが今までリリースした、CD全部貸して欲しいんだけど…!

ウジ
ウジ
良いけど、全部?
あなた

うん。全部。全曲聴きたい!

ウジ
ウジ
この部屋じゃなくって俺の作業部屋に置いてあるから、明日とかでもいい?
あなた

作業部屋…かっこいい…スタジオってこと?

ウジ
ウジ
そ、事務所に俺の作業部屋があるんだよ。
あなた

へぇー!!そこでこの楽曲達が出来上がってるんだ。いいね…!すぐに聴けるわけじゃないと思うから、ちょっとずつ貸してもらってもいい?

ウジ
ウジ
分かった。明日何枚か持って帰ってくるわ
あなた

カムサハムニダーー!!(泣)
ウジくん本当に優しいね!

ウジ
ウジ
普通だよ。CD貸すだけでしょ
あなた

助けてくれたし、病院にも付き添ってくれたし…キャリーケースも持ってくれたし。
ウジくん、男らしくてカッコイイよ!
うん。優しくてかっこいい!本当にカムサハムニダー!

ウジ
ウジ
カッコイイ…あっそ…
またウジくんはそっぽを向いた。

何となくわかった…そっぽを向いてるのは照れ隠しなのかな…?…と
あなた

ウジくん、照れてる…?

ウジ
ウジ
うるさいよ。ほら早く寝れば?
あなた

うん。そうだね…報告も終わったし…
あ、おやすみってなんて言うの?

ウジ
ウジ
んー、チャルジャヨ だね
あなた

ウジくん、チャルジャヨ〜
また明日ね

おやすみを伝え、ベッドに身体を委ねると一気に睡魔がやってきた。
今日はよく寝れそうだ…。

こうして私の怒涛の韓国生活1日目が終えた。

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