第37話

日本デビューの日
534
2020/06/21 14:03
遂にこの日が来た。
LiGHtのデビューの日が来たのだ。

昨日は今日のライブイベントのリハがあり、その時はまだそこまで実感がなかったが、遂に当日となると凄く緊張する。

それはメンバーも同じようで、6人全員が強ばった表示をしている。

もうすぐライブイベントが始まる時間だ。
ユン・ソア
ユン・ソア
あなたオンニ…緊張してきました…
ウォン・シフ
ウォン・シフ
歌詞が…飛びそうです
イ・エジュン
イ・エジュン
僕は振り付けが飛びそう…
パク・ジアン
パク・ジアン
私は緊張しすぎてよく分からなくなってきた
スン・ミンジュン
スン・ミンジュン
成功しますように…成功しますように…
チョン・ジホ
チョン・ジホ
間違えませんように…間違えませんように…
あなた

みんなどんだけ緊張してるの(笑)
リラックスして?間違えてしまったらその時はその時だし、皆初めて聴くんだから少し間違えたくらい気にならないよ。

ユン・ソア
ユン・ソア
で、でも…
あなた

今日は皆に完璧は求めないよ。
最高のステージにして、みんなが1番楽しめるようなステージにしよう?

スン・ミンジュン
スン・ミンジュン
あなたヌナ…
あなた

円陣組もうか!

LiGHt
はいっ!!
メンバー6人と私で円を作る。
左手は隣の子の肩に置き、右手は前に出しみんなの手のひらが重なっていく。

今日という日が始まりの日になる。
この子達にとって最高の輝きを、そしてこの子達から沢山の笑顔をみんなに届けられるように。
スン・ミンジュン
スン・ミンジュン
皆のために、輝け!
LiGHt
LiGHt!!
あなた

ファイティン!
見守ってるよ!!

開演時間になり、6人はステージへと足を進めた。

舞台袖からでも感じ取れるくらいの熱量で、私も凄く気持ちが高まった。
今から皆が、LiGHtの曲を聴くんだ。
私が作った大事な曲を。彼らの手によって紡がれていくんだ…。

グループ名に見合ったタイトルにしたいと思い、デビュー曲のタイトルは「A World With LiGHt〜光のある世界〜」にした。

これからその曲が披露される。

*****

イ・エジュン
イ・エジュン
探しているの?
君の素晴らしい世界
僕の瞳には映っている
確かな煌めきと君の横顔
パク・ジアン
パク・ジアン
見つけられたの?
私の在るべき姿
私にはまだ見えていない
計り知れない想いと暗闇
ウォン・シフ
ウォン・シフ
まだ迷うのには早すぎるよ
スン・ミンジュン
スン・ミンジュン
ここからがスタートラインだ
チョン・ジホ
チョン・ジホ
見つけ出してみせるよ
チョン・ジホ
チョン・ジホ
僕が
ユン・ソア
ユン・ソア
私が
スン・ミンジュン
スン・ミンジュン
君の声を辿って巡り合ってみせるよ
LiGHt
A World With LiGHt!
それは君が居る世界だ
A World With LiGHt!
それは僕の通る道だ
パク・ジアン
パク・ジアン
例え終わりのない果てしない場所でも
LiGHt
君が歌えば僕は私は
見つけ出してみせるよ
スン・ミンジュン
スン・ミンジュン
君の唯一の光になる
*****

表題曲を何事もなく歌い終え、会場の温度感は益々ヒートアップしていた。

ここから私は司会進行としてステージに立った。
いや本当は頼むはずだったのだ…外部の人に…
手違いがあったとかで手配されておらず…私が出る羽目になったのだ…。ほんと嫌だ…。

ただ彼らも日本語で全て聞き取れる訳では無いので、通訳も必要となると私しか適任者が居なかったのだ。

あなた

皆さんこんにちはー!
まずは表題曲、A World With LiGHt〜光のある世界〜をお聴き頂きましたがいかがでしたでしょうか?

ここで、メンバー紹介をさせて頂きたいと思います!LiGHtの皆さんお願いします!

LiGHt
ドウモー!コンニチハー!LiGHtデス!
イ・エジュン
イ・エジュン
メインボーカルのイ・エジュンですー!
パク・ジアン
パク・ジアン
メインボーカルのパク・ジアンです
チョン・ジホ
チョン・ジホ
ダンサーのチョン・ジホですぅー
ユン・ソア
ユン・ソア
メインボーカルのユン・ソアです!
ウォン・シフ
ウォン・シフ
ダンサーのウォン・シフです!
スン・ミンジュン
スン・ミンジュン
ダンサーのスン・ミンジュンでーす!
LiGHt
これからも、僕たち、私たちのことを
応援してくださいねー!
あなた

皆さんメンバーそれぞれの名前を忘れずに帰ってくださいね!

??
??
お姉さんの名前はー?
??
??
前、動画に出てたよねー!
お客さんから振られて私はびっくりした。

ここに来てあの動画がネタになるとは思ってもいなかった…こんな所で私の自己紹介なんてしていいものなのか…

でも会場は気づけばザワついてしまっており…どう見ても言わないといけない雰囲気になってしまっていた。
あなた

えー私はLiGHtのプロデューサー兼ディレクターをしています、あなたと申します!
これからこういったイベントにもですねーたまにはお顔出しさせてもらうかと思いますので、良かったらおぼえておいてくださーい(笑)

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あなたちゃーーん!覚えておくよー!!
??
??
可愛いーーー!
あなた

ありがとうございまーす!

さて!ここからはシングルに収録されている楽曲2曲を続けてどうぞ!

楽曲フリをして私は舞台袖へと捌ける。

なんで私まで自己紹介してるんだか…
はぁ…と大きくため息をついたときにスマホのバイブが揺れたのに気づきそっとスマホを開いた。

ジョンハンからのカトクの通知だった
ジョンハン
ジョンハン
動画!配信されてるんだね?
あなた可愛いかったよ!ウジも見てる
そういえばそうだった…このライブは先着順での限定ライブイベントなのだが、応募者がかなり多かった為、ライブ配信もすることにして今、動画サイトでも見れるんだった。

まさか…ジョンハンやジフンまで見てるとは…
「恥ずかしいから、私が出てたところは忘れて!」と返事を返した。

あっという間に2曲も終わり、ライブイベントは終了した。

その後メンバーとのハイタッチ会があり、あっという間にデビュー初日が過ぎてしまった。

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