第11話

WOOZI Side Story #3
673
2020/05/29 11:58
今、彼女はお風呂に入っている所だ。
俺は部屋の相方が綺麗好きのミンギュで良かったと安心していた。
あなた

ウジくん、お風呂上がったよー!

ウジ
ウジ
あ……うん、、、
濡れた髪の毛をタオルで拭きながらあなたは部屋に入ってきた。

Tシャツに短パンというラフな格好で、なんと言うか…目のやり場に困り顔を背けてしまった。

さっきまではスーツを着ており露になっていなかった腕や脚が生々しく見えるのは下心があるということなのだろうか…とりあえずこの場を早く去りたい
ウジ
ウジ
俺もシャワー浴びてくる…。
そっちがミンギュのベッド、先に寝てていいから。
気持ちを落ち着かせないと…と無心でシャワーを浴びていたが、やっぱりあなたの事を考えてしまっている自分がいて、まるで一目惚れをしてしまっているようだった。

俺は人見知りをする方だ。
だから、まだ慣れていないからだと思っていたが、それにしては気になりすぎている気がする…。

もしかして、もしかするのか??
いや、俺が…?今日初めてあった人に一目惚れをする…?ありえないだろそんなの。

この気持ちを確信することが少し怖くなった。
まだ分からないもんな。彼女があまりにも綺麗な人だからビックリしているだけかもしれない。

俺は色々考えを馳せながら部屋に戻った。

もう寝ているかと思ったが、あなたはまだ起きていて、必死にパソコンを見つめながら日本語で何かブツブツ呟いている。

カッコイイやらセンスやら…
BメロのフレーズやらSEVENTEENやら…

聞き取れたのはこれだけだったが、恐らくSEVENTEENの動画か何かを見ているのであろう。
ウジ
ウジ
何してるの?
あなた

ひゃぁぁあ!!!!!

ウジ
ウジ
ビックリしすぎでしょ…
気づかなかったと彼女は言い、耳に付けていたイヤホンを外した。
ウジ
ウジ
何をしてたの?
あなた

SEVENTEENの曲を知らなかったから、聴いてたの。

ウジ
ウジ
どうだった…?
あなた

すっごく良かった!!曲のセンスも、歌詞のセンスも凄すぎる!!この曲を書いた人に会いたいって思っちゃった!!

ウジ
ウジ
そっか。そう言って貰えて嬉しいよ
あなた

え…?

ウジ
ウジ
SEVENTEENの曲は俺が作ってるんだ
そう伝えると、彼女はとても大きなリアクションで、凄い!凄いと!言ってくれて、俺は凄く嬉しかった。

こういう時は日本語だと…
ウジ
ウジ
アリガトウ…?
そう伝えるとあなたは満足したように笑った。

そして、SEVENTEENが今までにリリースしたCDを全部貸してくれと言ってきたのだった。
ウジ
ウジ
良いけど、全部?
あなた

うん。全部。全曲聴きたい!

CD類は全て自分の作業部屋に置いている為、明日何枚か持って帰ってくる事を彼女に伝える。
あなた

カムサハムニダーー!!(泣)
ウジくん、本当に優しいね!

ウジ
ウジ
普通だよ。CD貸すだけでしょ
あなた

助けてくれたし、病院にも付き添ってくれたし…キャリーケースも持ってくれたし。
ウジくん、男らしくてカッコイイよ!
うん。優しくてかっこいい!本当にカムサハムニダー!

ウジ
ウジ
カッコイイ…あっそ…
彼女から出てきた言葉は「かわいい」ではなく「かっこいい」だった。
いつもファンの子達は俺の事をカワイイカワイイと言ってくれる。メンバーもそうだ。
でも俺的には別にカワイイと思っていないし、男だからカッコイイと言って貰えた方が嬉しいのが本音だ。

彼女はサラッとかっこいいと褒めてくれる。
素直に嬉しくて顔が熱くなるのを感じた。
それを悟られたくなくてそっぽを向いたが…
あなた

ウジくん…照れてる?

ウジ
ウジ
うるさいよ…ほら早く寝れば?
バレバレだったのが、恥ずかしい。

でも嫌な気持ちにはならないのが不思議だ…。
少なからず、彼女に好意を抱いている事は明白だった。
これが恋の分類のものなのか、ただ好きな人なのかはこの時の俺には区別がつかなかった。

ただ、あなたとのこれからの生活が楽しみでしかたなかったのは言うまでもなかった。

プリ小説オーディオドラマ