翌日。
あと数分で16時。
待ち合わせの新宿駅西口に俺は立っていた。
何となくソワソワしてるのは、自分が1番分かってた。
杉田さんが言ってた言葉がずっと引っかかってて。
(杉田)アフレコのイメージとだいぶ違うから(✿˘艸˘✿)
俺の中のあなたの名字さんのイメージは、
凛とした、落ち着いた、大人な印象で。
もちろん役もOLさんだしね。
とにかくお姉さんの印象なんだけど。
俺は帽子を深深と被り、壁にもたれ掛かりながら、
う~ん、と唸っていると、それは突然降ってきた。
悪びれもなくピースをしてみせるふっかに思わず笑ってしまった。
・・・・・・・・・・・・いや、
笑ってる場合じゃない。
奢(おご)るって話の方か…φ(。。*)
照に急かされ、3人で、チケットにある住所の劇場へと向かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!