それが素直な気持ちだった。
佐久間くんの想い人だから、って言うのが一番の理由だけど(^-^;💦
この前、佐久間くんの背中を押したことが無責任にならないように、出来るならお手伝いしたかったから。
はにかんだ笑顔が僕の胸を締め付ける。
彼女は戸惑うような素振りで、グラスのストローをそっと回す。
僕の言葉に彼女は一瞬目を見開いた。
そしてすぐ、((( *艸))クスクスと笑い始めた。
2人の空間がすごく居心地がよくて、時間が経つことなんてすっかり忘れて…。
通りに人が増え始めてようやく携帯を開いた。
テーブルに伏せ、顔だけ上げ、そう呟いてみせる。
すると、彼女はそっと僕の髪に触れ、こう告げた。
交換し終えると彼女は席を立った。
彼女を見送り、僕は飲みかけのコーヒーに口をつけた。
佐久間くんの為に知り合いになったのに、
1人になって、ゆっくりと胸を埋めるのは
2人でいる時の居心地の良さだった。
年上っぽくなくて、僕を年下扱いしない。
僕の髪に触れたあの感覚を愛しく感じ始めた僕が居たのだった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!