第63話

Flower60 【宮舘】
1,051
2021/03/02 09:08
【胸キュンボイスー宮舘編】

学校帰り、立ち寄った近所のスーパー。
季節がら、バレンタインのコーナーが設けられていた。
宮舘涼太
宮舘涼太
バレンタインの時期か・・・
カートを押しながら店内を進んでいくと、見知った顔が真剣な顔で、菓子の材料を見ていた。
宮舘涼太
宮舘涼太
何、やってんだ?
(なまえ)
あなた
(幼馴染)えっ、あっ、涼太!どうしたの、こんなところで?(^◇^;)
宮舘涼太
宮舘涼太
俺は夕飯の買い出し。
お前は?・・・って聞くまでもないけどσ^_^;
なんか作るの?
(なまえ)
あなた
(幼馴染)うん、まあ
彼女の前に並ぶ材料を手に取り、こう口にする。
宮舘涼太
宮舘涼太
バレンタインも近いしな、お菓子作りでもするんだろ?
誰に・・・とまでは聞けなかった。
知ってるやつの名前が出てきたら、一気にテンションが下がるから。
宮舘涼太
宮舘涼太
それで、何を作るんだ?
極力、気にしてない素振りで尋ねた。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)えっ、あっ・・・チョコレートケーキ
宮舘涼太
宮舘涼太
チョコレートケーキか・・・。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)何?(´・ω・`)
宮舘涼太
宮舘涼太
いや、昔から、味音痴のお前にチョコレートケーキはハードルが高い気がして・・・σ^_^;
一気に機嫌が悪くなる彼女。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)涼太のばか!
泣きそうな顔で俺の背中を叩こうとする彼女の手を寸前で掴み、俺はこう告げた。
宮舘涼太
宮舘涼太
ごめん、別にお前を怒らせたかったわけじゃないから。
でも、もっと簡単なお菓子もあるから、無理しなくてもいいんじゃないか、って思っただけで。
その言葉に肩を落としたのが分かった。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)そんなの・・・私が一番よく分かってるもん。でも・・・
宮舘涼太
宮舘涼太
でも?
(なまえ)
あなた
(幼馴染)でも、今回はこれじゃなきゃダメなの・・・(._.)
落胆する姿がやけに痛々しくて、このまま放っておけなくなって・・・。
宮舘涼太
宮舘涼太
はあ・・・。理由があるんだな。
俺は、彼女をよそにチョコレートケーキの材料を選び始めた。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)何、やってるの?
宮舘涼太
宮舘涼太
俺も手伝ってやるよ。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)えっ?いいよ、そんなの。
涼太にも悪いし。
宮舘涼太
宮舘涼太
俺のことなら別に、料理なら好きだし
(なまえ)
あなた
(幼馴染)あの・・・本当に私1人でやるから、気にしないでヽ(´o`;
彼女は俺の手から材料を取り上げようと試みる。

そこまで、嫌がらなくても・・・。
俺が手伝ったことが好きなやつにバレたら困る・・・とでも思ってるんだろうか?

好きなやつって、俺の知ってるやつ?

思わず言葉を失っていた俺は、彼女の問いかけで現実に引き戻された。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)涼太?本当に大丈夫だから。
宮舘涼太
宮舘涼太
えっ?あっ・・・。
俺から材料を取り上げると、自分のカゴに入れて俺に背を向ける。
宮舘涼太
宮舘涼太
まっ、待って!!
俺は寸前で彼女の腕を引いた。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)えっ?
相手がどうあれ、やっぱりこのまま別れるのは、俺自身納得できない。
宮舘涼太
宮舘涼太
やっぱり、俺にも手伝わせてよ。
とびきり美味しいやつ、作ってやるから。
美味しいケーキをプレゼントして、好きな奴と上手くいって欲しい気持ちと。
失敗して、落ち込む彼女を俺が慰めてあげる状況を願う気持ちと。
気持ちの狭間で揺れてはいたものの、彼女の笑顔が見たい一心で、前者を取った。


俺の押しに負けた彼女と2人、家までの距離を歩く。
宮舘涼太
宮舘涼太
いつ、作る?
バレンタインまであと1週間だけど・・・間に合わせたいんだろ?
(なまえ)
あなた
(幼馴染)・・・・・。
宮舘涼太
宮舘涼太
どうした?
(なまえ)
あなた
(幼馴染)やっぱり、涼太とは作れない。
宮舘涼太
宮舘涼太
なんで?
あげる相手が俺の知ってる奴だからか?
ずっと胸の中にひっかかっていたことが思わず出てしまった。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)何、言って・・・
宮舘涼太
宮舘涼太
そこまで嫌がる理由がわからないから。
そうなのかな?って。
例えば、翔太・・・とか。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)そんなこと、あるわけないじゃない!!
私があげたいのは、翔太じゃないもん。
宮舘涼太
宮舘涼太
じゃあ、誰?
(なまえ)
あなた
(幼馴染)それは・・・
足を止めた彼女の前に立ち、そっと彼女の腕に手を伸ばす。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)私は、その・・・涼太、に、あげたかったんだよ。
宮舘涼太
宮舘涼太
俺に?
(なまえ)
あなた
(幼馴染)うん・・・。
学校が別れて、もうすぐ1年になるじゃない。
会わない時間の方が多くて、イベントの度に、涼太を誘おうとすると、翔太がいて。
宮舘涼太
宮舘涼太
それは、たまたまだけど…(^-^;💦
(なまえ)
あなた
(幼馴染)せめて、このバレンタインで、涼太に、その・・・もう少し私のことを、意識、して欲しくて・・・。
宮舘涼太
宮舘涼太
それで、チョコレートケーキ?
(なまえ)
あなた
(幼馴染)バレンタイン、だし……φ(。。*)

それに、涼太に会わない間に料理の腕をあげた事も知って欲しかったし。
いつも、俺と翔太の後を追ってきていた可愛い幼馴染が、顔を赤くして恥ずかしそうに…。
俺だけにそう言ってくれる。

それが、何となくくすぐったくて、小さく笑みをこぼした。
そして、次の瞬間、俺は優しく抱きしめた。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)涼太?
宮舘涼太
宮舘涼太
ありがとう(^^)
そんな風に思ってくれてたんだな。
(なまえ)
あなた
(幼馴染)(灬ꈍ ꈍ灬)ポッ
宮舘涼太
宮舘涼太
じゃあ、お手並み拝見、かな?
一緒に作ろう。
それで、一緒に食べよう(*´▽`*)
(なまえ)
あなた
(幼馴染)うん(〃▽〃)
そっとおでこにキスを落とし、こうお願いしたのだった。
宮舘涼太
宮舘涼太
とりあえず…翔太にどう説明するか、一緒に考えてくれる?姫(^-^;💦

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