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第1話

Flower 1
6,127
2021/02/20 09:23
季節外れの雪❄がひらひらと舞い落ちてきたその日。

歩道橋の真ん中で一人佇(たたず)む君は、
どこか儚(はかな)げで。


「あの子・・・泣いてる?」


居てもたってもいられなくて、無意識に走り出して。

でも、階段を駆け上がった頃には、蜃気楼のように消えていて。

夢でも見ていたかのように・・・君は消えてしまった。




気がつけば「夢なんだ」って割り切れてしまうほどに、俺の記憶の底へと落ちてしまっていたから。


だから・・・君を見つけるまでこんなにかかってしまったんだ。

俺は・・・ずっと会いたかったはずなのに。

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