そう言ってみんなが見ているのは、緑に輝く大きなステージ。
ライブに行ったことはないから分からないけど、多分、かなり豪華なステージだ。
そしてステージに上がった。
さっきまでは見えてなかったけど、遠くにもいくつか別のステージがあるようだ。
それに何より…
ここからみる景色は、辺り一面ペンライトの光で埋め尽くされている。
昔私が歌った場所とは全然違う。観客はいないけどキラキラしてる。
まるでアイドルになったみたい…
ここで歌うのか…。立ってるだけでもなんだかワクワクしてくるのに、歌ったらほんとに…楽しそうだ。
仲良さそうで羨ましいなー…とか思ってたら音楽が始まった。
これ、どこから流れてるんだろう?
そして歌唱がスタート。
さすがアイドル、歌唱力高すぎてもはや怖い。ほんとに同年代?
うわぁ、すごく楽しい。マイクが一流品なのかなんなのか分からないけど、声が響く。音も綺麗で、さすがライブ会場…いや、セカイだ。
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そしてアウトロが終わりー…
パチパチパチパチ
拍手が聞こえて来た。あっ、歓声も聞こえる。なにこのシステム、凄い。
私がそう言い終わるのと同時に、視界にノイズが充満した。
それは段々濃くなり、やがて真っ黒になった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!