第31話

オルゴール
1,409
2021/06/13 09:20
司
とりあえず、聞いてみるか
寧々
寧々
うん…そうだね
そう確認を取り、ネジを回す。
何回転か回したところで音楽が流れ出した。
杏
綺麗な音…
なんの曲かは分からないけど、なんか、凄く良い感じで言葉で表せない。
杏
なんて曲なんだろ
類
どこかで聞いたことがある気がするけど…
彰人
彰人
確かに、昔聞いたことあるかも
などと駄弁っていると視界に少し光が灯る。
寧々
寧々
ん…?この光、どこから
司
天井が…割れてる?
どんどん割れてきてないか?
杏
えっ
そこで音楽が止まる。少ししかネジを回していないから、流れるのも少しだけだったようだ。
冬弥
冬弥
もう大丈夫みたいだな
彰人
彰人
何が?
冬弥
冬弥
天井、亀裂が収まってる
彰人
彰人
あぁ
…いや、また割れ始めてないか?
彰人がオルゴールをまた再生すると、更に天井に亀裂が入った。
類
そのオルゴール、回せば回すほどここから出られるんじゃないかい?
彰人
彰人
は?なんで…
寧々
寧々
ほら、オルゴール流してる間は割れていってるでしょ…
彰人
彰人
あ、確かに…いや、その割れた隙間から脱出なんてできるのか?
天井の破片がどんどん私達のいるところへ落ちてくる。結構大きいし当たったらまずい。
でもここから脱出するためにはこうするしかない…?
司
さ、流石にこれは危なくないか…?
冬弥
冬弥
逃げましょう、あの破片が当たったりしたら危ないです
司
あぁ、そうだな
天井だったものたちは、大きな音を立てて落ちてくる。私達はオルゴールを流しながら、それをちょっと離れたところから見ていた。
(なまえ)
あなた
あのっ…!そのオルゴール、どこに
杏
えっ、あなた!?
ここにいたんだね!
類
オルゴールなら、この近くに落ちていたよ
(なまえ)
あなた
そうですか…
突然のあなたとの再会に驚きつつも、和やかにお喋りとか、宮女の他のみんなはどこにいるかとか、そういう事を話す余裕はない。
だって、
彰人
彰人
うわっ…なんか色々落ちてくるぞ!?
天井だけじゃない、なんか黒板みたいなのとか、アンプとか、ピアノとか…更に人まで落ちてき始めたのだ。
(なまえ)
あなた
な、何、これ…
もう、どうしたら良いのか分かんなかったけど、落ちてくる人の中には見覚えのある人もいたような気がした。




















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作者です!お気に入り数100突破、本当にありがとうございます!!!
作者
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ここからは割と終盤です。最後までお楽しみください!

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