第33話

私の?
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2021/06/29 14:18
人が落ちてきた。

元々ここにいた神高のみんなによると、オルゴールを鳴らしていたら天井が崩れ始め、そこから宮女の子達が落ちてきたそう。
そしてオルゴールを鳴らしていた頃、宮女組は演奏をしていて。
瑞希
瑞希
…となるとやっぱり、原因はまふゆが言ってた通り音楽?
一通り情報をまとめ、推測をしているところだ。幸い、宮女のみんなは怪我もなく無事に着地したし。まずそれが不思議ではあるけど…あんな高いところから落ちたら怪我をするはずなんだけど。でもここは異次元みたいなところだし、細かいことを考えるだけ無駄か。
類
うん、そうだと思うよ
杏
そっかー。にしても、全員合流できて良かったよね
彰人
彰人
まぁな
みのり
みのり
そういえば、あなたちゃんもここにいたの?
名前呼びされたことに一瞬驚くが、ちゃんと質問には答える。
(なまえ)
あなた
ううん、元々は別の場所にいたんだけど、歩いてたらここに来たの
咲希
咲希
別の場所?
別の場所、というのは私がスマホの光によって転送された(?)あの何もない場所のこと。
志歩
志歩
その話、詳しく聞かせて
(なまえ)
あなた
えっと…何もなかったんだけど、ミクの声が聞こえて
一歌
一歌
ミクがいたんだね
(なまえ)
あなた
それで、ここはあなたのセカイだって…言ってた
ミクの言う通り、あそこは私のセカイだったのかな。でも何もなかったし…私には想いがないみたいな、そういうこと?
欲がない、目標がない、夢がない。そんな私ならまあそういうことなのかな?
愛莉
愛莉
あなたのセカイねぇ…
だとしたら、ここもあなたのセカイなのかもしれないわね
雫
確かに、あなたちゃんのセカイから歩いてこれるんだものね
遥
でも、ミクがいない以上そんなことは分からないし…
その時、声が響いた。
ミク
ミク
ここはね、あなたのセカイなんだよ
(なまえ)
あなた
ミク!?
声だけなら何度か聞こえてきたが、目の前に現れるのは初めてでつい後ずさる。
一歌
一歌
あれ、見た目が…普通のミクだ
ミク
ミク
うん、だって私はあなたの想いでできたから
寧々
寧々
それってどういう…
ミク
ミク
セカイもそこにいる私も、セカイの創造主の想いで出来てるの
セカイの創造主。それって、もしかしてここでいう私?私が一つのセカイを作ってる?そんなまさか…
ミク
ミク
あなたの想いでできたセカイは、あなたの想いで形を変える
奏
それって、セカイにバーチャルシンガーがやって来るのと同じ…?
ミク
ミク
私が言えるのはここまでだよ
そう言うと、ミクは何処かに消えてしまった。

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