光に吸い込まれるようにして私達がついたセカイ。
そこは、カフェの見える路地裏のような場所だった。所々にマイクとか機材が置かれている。
私の存在に気づいてない小豆沢さんは、そんなことを言う。
これじゃ私、幽霊みたいじゃん…
でもまぁ当然といえば当然の反応だ。
黙ってちゃなんの解決にもならないし、勇気を出して話しかける。
と、驚く2人にここに来た経緯を話そうとしていると、新たに人がやって来た。
またセカイに連れてこられたかと思えば今度はちょっと治安の悪そうな場所。
おまけにこのセカイの人たちは少し怖そうで、本音を言えば逃げたい。
私がここに来てしまった理由は案外すんなりと受け入れられた。
あとは帰る方法を…今まで通りなら、想いを見つければいいだけだ。
早く帰りたい。ここ怖い。
そして4人に着いて行くようにして向かった先は、カフェだった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!