第36話

あれっ
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2021/09/12 06:15
どこまでが現実で、どこまでが夢だったんだろう。そもそも、これは現実なのか?

確かなのは、私がステージでみんなと歌を歌ったこと。それが楽しかったこと。そして…
一瞬で、自分の中の何かが消えるような感覚があったこと。
それだけだ。
今、私は教室にいる。
一歌
一歌
あれっ、ここって私達のセカイ!?
どうして…
そう、ただの教室じゃない。楽器が置かれた、教室の「セカイ」だ。

本当に、さっきのステージでの出来事は夢なんじゃないかと…
だって瞬きくらい一瞬だったから。場面が変わるのが。
類
あなたくんのセカイが消えた…?
(なまえ)
あなた
あ、えっと…さっきのはっ…
雫
さっきステージで歌ったこと、あなたちゃんがアイドルになっていたこと。あれは現実よ
(なまえ)
あなた
え…?
みのり
みのり
だって、私達も覚えてるもん
こはね
こはね
そうだよ!あなたちゃんの勘違いじゃない
(なまえ)
あなた
そ、そっか…
どうやらさっきのは現実らしい。
となるとやっぱり全部夢じゃないのか?
現実?本当に起こったこと?

あれだけ場面転換が早いと頭が着いていけなくなってしまう。
どうにかして、落ち着かないと。
司
セカイが消えた、とはどういうことだ?
まふゆ
まふゆ
さっきの出来事で、あなたのセカイを作っていた想いが消えてセカイも消えたんじゃないかな
えむ
えむ
想いが消えた…?それで、ここに戻されたんですか…?
まふゆ
まふゆ
…分からない
想いが消えたのには心当たりがある。ここに移動する時の、何かが消える感覚。あれだ。
あれで、私の何らかの想いが消えたんだろう。
彰人
彰人
何か分からないか?
(なまえ)
あなた
えっと…分からないです
アイドルに対する想いは消えてないし、他に強い想いは思い当たらない。
なんだろう、あの暗いセカイを作っていたのなら、結構暗い感情…?

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