第9話

NINE
312
2021/09/19 17:13
次の休み



私たちはデートをすることになった。
松村北斗
松村北斗
これから迎えに行くねー
あなた
はーい!
仕事の時はあんまり動かないからって言うことで
車じゃなくて歩くことになった。


まぁ、東京だし辛くはないだろう。
ピンポーン
チャイムが押されて外へ出るとオシャレな服を着た北斗が立っている。
『おはよう!』


「おはよう〜
今日は俺のおすすめの所でもいい?」


『うん!その方が助かるかも笑』


「あなたも途中で行きたいところがあったら言ってね?」


『はーい!』
最初は今の私たちが行っても浮かないようなお店に行き、
昼食を取ってから遠くの方に向かった。



お泊まりではないから荷物は少ないし
移動するのには問題は無い。



電車を降りてから北斗に着いて行くと
オシャレでレトロな感じのお店に着いた。


中に入ると服からアクセサリー
ファッションに関わるものは一通り置いてあるお店だった。
「いらっしゃいませー」


「お久しぶりです〜笑」


「お!北斗くんじゃん!」


「久々に来れました笑」


「お隣にいるのは彼女さんかな?笑」


「はい笑」
北斗が私の事を “彼女” だと肯定してくれたことが凄く嬉しかった。
「どうも!ここのオーナーやってます!
____といいます!」


『あなたです!初めまして!』


「ゆっくり見て行ったらいいからね!」


『ありがとうございます!』


北斗の提案でお互いに似合うものを探すことになって
私は北斗のレベルのオシャレセンスは持ち合わせてないから
アクセの方に行って探すことにした。



一生懸命探していると
さっきのオーナーさんが話しかけてきてくれた。
「どうですか?うちの商品!」


『可愛いのも、カッコイイのも。オシャレなのもあって
迷っちゃいますね笑』


「最高の褒め言葉ありがとうございます笑」


『いえいえ!本当の事なので!』


「あの〜ちなみにお聞きしてもいいですか?」


『あ、はい。』


「もしかしてあなたさんって、
北斗くんがずっと追いかけてた方ですよね?」
その言葉を聞いた時に違和感を覚えた。


私と北斗が付き合ったのは、
私が北斗に告白したからだ。


北斗が私のことを追いかけていたなんて知らない。


ましてや、学生時代なんか
顔を合わせたことが無いはずだ。



この日から私は北斗のことを100%で好きになれなくなってしまっていた。

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