第15話

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2021/01/16 04:50

ユウのざわつきを突き破るかの様に、一匹の猫が口から火を吹き出す。
クロウリー
ちょっとっ!!鏡の間で何をしてるんですかっ!貴女の使い魔でしょう?!
ユウ
ええっ?!ちg…
ふなあ”〜〜っ!
ユウ
…←
ユウがクロウリーに言っても、火を吹く猫に返事を邪魔されてしまう。
あなた
(あの猫、本当にユウって人のペットなのかな…全然違う気がするけど…)
俺様は…グリム様は絶対に大魔法士になるんだぞ〜〜っ!
わざわざ目標と名前を明かしたグリムと呼ばれる猫が、喋った直後にまた火を吹く。
それと同時に、誰かが「あちちっ!」と言った。
うわああっ!俺のターバンに火がぁっ‼︎
あなた
あっ…
誰かのターバンが燃えつつあるが、あなたは何も出来ずに見ることしか出来なかった。
あなた
(私も何かしたいけど…問題ごとを起こさないってお母様と約束したから…)
何もせずに黙って見ているのに耐えられないが、入学式早々に起こすのは良く無いと判断したあなたは、見過ごす事にしたのだ。
リドル
そこの君!まったく、式典の場を汚す行為、見過ごせないね。今すぐ撤回して貰おうか!
あなた
!(流石です、兄様っ✨)
兄であるリドルが、グリムに注意する事に憧れを抱くあなただったが、グリムは聞かずにまだ火を吹いている。
リドル
まったく、人の忠告も聞かないのかい。失礼な猫だ。
ブワッ!
一同
グリム
俺様は絶対ここに入るんだぞ〜っ!
そしてグリムがそう言うと、まだ諦めずに火を吹くが、それに構わずリドルがグリムに話しかける。
リドル
君、いつまでもそんな事をしているけれど、それで入学が許されると思いなら出直すといい。
リドル
それが出来ないのなら…お分かりだね?
グリム
ビクッぜっ、絶対に諦めないんだぞ〜っ!
リドルが心底うんざりした様に見えたが、やはりリドルはグリムに対して苛立ちを覚えていた。
リドル
そうかい。なら、こちらも手加減無しで掛かろうか!
眼鏡をかけた男
リドルさん、皆さんが嫌がる役目、この僕も手伝いましょう。

こうして2人の男が、グリムを追い出す準備をしていた。


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