ユウのざわつきを突き破るかの様に、一匹の猫が口から火を吹き出す。
ユウがクロウリーに言っても、火を吹く猫に返事を邪魔されてしまう。
わざわざ目標と名前を明かしたグリムと呼ばれる猫が、喋った直後にまた火を吹く。
それと同時に、誰かが「あちちっ!」と言った。
誰かのターバンが燃えつつあるが、あなたは何も出来ずに見ることしか出来なかった。
何もせずに黙って見ているのに耐えられないが、入学式早々に起こすのは良く無いと判断したあなたは、見過ごす事にしたのだ。
兄であるリドルが、グリムに注意する事に憧れを抱くあなただったが、グリムは聞かずにまだ火を吹いている。
ブワッ!
そしてグリムがそう言うと、まだ諦めずに火を吹くが、それに構わずリドルがグリムに話しかける。
リドルが心底うんざりした様に見えたが、やはりリドルはグリムに対して苛立ちを覚えていた。
こうして2人の男が、グリムを追い出す準備をしていた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。