第7話

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2021/08/01 18:40
天野 里佳
天野 里佳
ねえドア開けてよぉー
倉田 恵美
倉田 恵美
お姉ちゃん怒るよぉ?
倉田 駆
倉田 駆
…なんすか
明らかに嫌そうな顔をしながら部屋から出てきた
倉田 駆
倉田 駆
うわ酒臭…
倉田 恵美
倉田 恵美
ちょっと里佳から聞いたよ
酷い振り方したんだってぇ?
天野 里佳
天野 里佳
あれは最低だったぁ
倉田 駆
倉田 駆
もういいですか
ドアを閉めようとしたその瞬間、恵美が足を掛け私達は無理やり部屋に入った
倉田 恵美
倉田 恵美
まぁまぁたまには喋ろうじゃないか
倉田 駆
倉田 駆
えぇ…
天野 里佳
天野 里佳
ベッドにダーイブ!
倉田 駆
倉田 駆
あ、ちょっと
私は思い切り飛び込んだ
フカフカしていて気持ちいい
倉田 恵美
倉田 恵美
駆って好きな人いないのー?
倉田 駆
倉田 駆
別にいないけど
2人の会話が聞こえてくる
倉田 恵美
倉田 恵美
アンタもそろそろ彼女作んないと
倉田 駆
倉田 駆
興味無い
恵美の声が段々と遠のいていく
ゆっくり瞼が閉じていき、そこで私の意識が無くなった
.
スズメの泣き声で目が覚める
あれ、見慣れない天井だ
周りを見渡すと見たことがない家具で有り余っている
天野 里佳
天野 里佳
確か恵美の家来て…
一緒にお酒飲んでそれから…
そこで一瞬にして記憶が蘇ってきた
私は急いでリビングへ向かう
やっぱり
天野 里佳
天野 里佳
…駆
ソファで寝ていて揺さぶってみるが起きそうにない
手先が髪の毛に触れた
天野 里佳
天野 里佳
凄いサラサラ
ほのかにシャンプーの匂いがする
よく見たら女子よりまつ毛長いな
まじまじと顔を見ていると駆が目を覚まし、数秒間見つめあってしまった
なぜだろう
私はその目を逸らせないでいた
倉田 駆
倉田 駆
ん…
駆の声にハッとなり急いで体制を整える
天野 里佳
天野 里佳
ご、ごめんベッド使っちゃって
倉田 駆
倉田 駆
別にいいすよ
天野 里佳
天野 里佳
酔いつぶれちゃったし…
思い出しても申し訳なさが有り余ってくる
高校生の前でなにやってんだ私
倉田 駆
倉田 駆
確かにすげー迷惑でした
天野 里佳
天野 里佳
うっ面目ない…
倉田 駆
倉田 駆
水飲みますか
そう言い起き上がるとキッチンの方へ向かっていった
天野 里佳
天野 里佳
あ、うん頂きます
受け取り飲むと二日酔いの気持ち悪さが浄化していく
やっぱり根は優しいやつなんだな
言葉は素っ気なく聞こえるけれどちゃんと周りのことを見てくれている
いまいちまだ掴めない性格
そんな事を考えていると突然リビングのドアが開いた
倉田 恵美
倉田 恵美
ねぇ私ちゃんと自分のベッドで寝てたんだけど
倉田 恵美
倉田 恵美
凄くない?自分偉すぎる
朝からあのテンションは凄いな
確かに恵美は酔いつぶれたらどこでも雑魚寝してしまうほどの経験がある
そう考えたら今日が初めてかもしれない
倉田 恵美
倉田 恵美
いやぁ私もついに成長したよ
やっぱり自己管理って大切だもんね
そう言われたら朝の出来事は口が裂けても言えない
あんたの弟のベッドで酔いつぶれたなんて言ったらどんな顔をするだろう
倉田 駆
倉田 駆
俺が夜運んだんだけど
その一言でその場の空気が一瞬で止まった

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