次の日の朝
龍友くんside
寝起きの悪い玲於よりも
もっと朝が苦手なあなた…笑
今日はもう本当に時間がヤバい!!!!
…?
珍しいな、、
いつもは
「ご飯大盛りで!!笑」
と 嬉しそうにあなたの方から言ってくるのに…
────────────────────────
玲於side
今日は朝からあなたが変だ…
友達に話しかけられた時は
作り笑顔だけど まぁ、楽しそうにしてる
でも俺との会話の場合
単語を並べた だけのような返答だし…
会話も長く続かない
四時間目は 英語
龍友くんの教科だ。
俺の友達は
数原先生の声がかっこよすぎて寝れない
とかなんとか言ってたけど
俺とあなたからすれば
聞き馴染みのある催眠術師の声だ。
俺がいつも通り うとうと していると…
うわ、あなた当たってやんの…笑
少し目が覚めて顔を上げると
珍しくあなたが机に伏せていた
教室中に笑いが起こる
あなたの返事はない
なんだよ、無視か
龍友くんがあなたの隣に立った
あなたを触った瞬間に龍友くんの顔が変わった
龍友くんの異常な様子に 教室が凍りつく
俺は後から手を伸ばしてあなたの腕を触った
龍友くんはさっきから
ずっとあなたの手をさすっている
あなたは机や椅子に掴まりながらゆっくり
ふらふらと立ち上がった
今すぐにでも 倒れ込みそうだった
もしこれでコケたりして怪我でもしたら…
俺の肩に掴まるあなた。
次の瞬間、クラスに居ただれもが声を出した
なんだよ…?
あぁ、この体制か。
ただのお姫様だっこじゃねーかよ
あなたを守るためにって鍛えといて良かった
てか兄貴達なんて しょっちゅう
あなたにハグなりお姫様だっこなり
俺よりも色々してるけど…
そんな珍しい事なのか?
──────────────────
保健室の先生によると
あなたは40度を超えていたらしい
はぁ、、、もう…
無理しすぎなんだよ、、、、、、
昼休みの間に
龍友くんの車に乗って家まで送ってもらうらしい
とりあえず一安心だ……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。