気づけばベッドには私1人。
オッパはどこに行ったんだろう。
もしかしてあれは夢だった....???
そう考えてベッドから起き上がる。
寝室を出てリビングに行くともう一部屋から
カチカチカチカチッ
と音がする。
覗いてみると、座布団に座ってゲームをする後ろ姿。
そっと近づく。
テレビ画面から目を離さずに私に声をかける。
さん付けにも敬語にも何も言われない...
やっぱ夢だったのかな...
言われた通りに足を伸ばして座るとその足の間に座って頭をもたれてくる。
そういうとオッパは区切りのついたゲーム機を置いて私の方を見る。
そういって目を瞑るオッパ。
恥ずかしい。
そう思ってどうしようか考えていると
ちゅ
なんて幸せなお昼なんだろう。
浮かれて隣の自分の部屋に帰宅した。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。