朝、身支度が終わり少し落ち着いた頃
消太君に伝えた
すると ぽん、と私の頭を撫でながら
と、優しく笑った
ちゃんと撫でられるのが久しぶりだからか、
少し恥ずかしい。
ふいに右耳に付けているピアスが揺れる
相澤消太はあなたの癖を知っているようで、
無意識にピアスを弄るあなたを見つめながら
無意識にも少し顔が緩む
すん、と少し緩んだ顔から真顔に戻る
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制服に着替え、消太君が終わるのをくろと待つ
くろの頭を撫でる
何かに反応し
くろの耳がぴるぴると動き後ろ側を見る
そう言ってまた頭を撫でると
手に頭を擦り付けリビングへと歩いていく
じっと見られ頭にはてなが浮かぶ
わざわざ直してくれた
少し様子が変な消太君を見て 変なの と思いながら
ガチャ、と家のドアを開け外に出る
... 苦手だ
家の鍵を閉め、車に乗り込む消太君を見てから
私も車に乗り込んだ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。