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ゴクッ と喉を鳴らす
とりあえず、五条先生に連絡しないと____
『 何でそんなことするの 』
『 信じると思ってる ? 』
脳内に浮かぶ五条先生の言葉
取り出そうとしていた携帯をしまう
ダッ と近寄ってくる呪霊
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勝てるわけがない
壁に手を当てながら、呪霊から逃げる
さっき受けた攻撃で、もう走ることもできない
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
ポタポタ と赤い液体が床に落ちる
____バタンッ!
バタンッ とその場に倒れる
苦 し い
痛 い
ポケットからスマホを取り出す
最後にだけ
最後にだけ
貴方の声が聞きたい____
____プルルルルル
____ピッ
電話の向こうで、五条先生と悠仁達の声がする
____ピッ
ケヒヒッ と笑う呪霊
幸せだったのかな
見捨てられて
裏切られて
でも、先輩と野薔薇は信じてくれたなぁ…
ごめんね、野薔薇
一人にさせてごめんね、
『 信じてるから 』
貴方には信じてほしかったな____
____ドスッ
next
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。