第67話

血約
6,094
2021/03/29 12:20





幹部会議






















ズラっと円卓状の机に並ぶ幹部に混じり、僕は座っていた



























(なまえ)
あなた
あの…僕幹部じゃないんですけど
ヘチャン
ヘチャン
な〜に言ってんの、ほぼ幹部みたいなもんじゃないですかァ
情報部部長 。 。 。 。 。さん
マーク
マーク
大学行ってなかったら今頃幹部なんでしょ?
ドヨン
ドヨン
そうだよ。早く卒業しなよ飛び級でさ
(なまえ)
あなた
あんた無茶しか言わないな
ロンジュン
ロンジュン
まあ、これからよろしくお願いしますよ
あなたヒョンの権限は最早幹部に等しいんです。
これから幹部会議には毎回出席してもらいますからね
ルーカス
ルーカス
あなた!welcome!!!!
ヘンドリー
ヘンドリー
フォーーーーーーーー!







ひえぇ…






テヨン
テヨン
さーさー!あなたも揃ったことだし。
始めようか





ジョンウヒョンが資料を配る資料を片手に、会議が始まる






まあ、ここでも僕ができることをするだけだ

しっかりやらなきゃ














ジョンウ
ジョンウ
今回の議題は、今後の我々の動向についてです

アヴィリオとその反乱分子との抗争はほぼ終結に近いと言っていいでしょう

あなた
(なまえ)
あなた
はい。

4日前から今日の18時の時点で目立った抗争はほとんど見られません

アヴィリオは全盛期の4割程度まで規模を縮小。反乱分子は初期の3割程度まで殲滅されています
(なまえ)
あなた
4割勢力のアヴィリオなら、我々で殲滅が可能でしょう。

ですが、''アヴィリオだけ'' ならの話です
チョンロ
チョンロ
ええ、僕らが危惧しなくてはいけないのは
僕らの周囲環境です

反乱分子が我々の敵になるのか味方になるのか

その他の勢力が結束して弱ったアヴィリオを叩き、その後我々と対立するかもしれない


危険因子は沢山あるのです
(なまえ)
あなた
今のアヴィリオだけなら対処可能ですが、その他の勢力も一緒になるとこちらの被害は甚大です。
それは避けなければならない状況です
チソン
チソン
うわぁ…大変だ…
ヘチャン
ヘチャン
それに彼らには「警察を操る」っていう切り札があるからね
ヘンドリー
ヘンドリー
うわホントじゃんくそじゃん
ロンジュン
ロンジュン
今僕達が大切にしないといけないのは「どこと同盟を結ぶか」です
ウィンウィン
ウィンウィン
難しいね…もう今の混乱じゃどこがどう出るか分かったもんじゃない
テン
テン
「裏切られた方が悪い」「信じた方が悪い」か…







皆がうーんと頭を抱えて唸る




が、テヨンヒョンだけは違った

テヨン
テヨン
信頼出来る相手を選べばいいってことでしょ、ヘチャン
テヨン
テヨン
僕に任せてくれない?




ヘチャンがハッとしたように顔を上げる










不思議なオーラを纏って、全員の視線を集めるヒョン





















その瞳は真っ直ぐで、一切の曇りがない

何だろう、あの目に見つめられていたら嘘なんかつけそうにも無い














それにヒョンの声。優しく、耳触りがよく、なんだかものすごく落ち着くが

少しの色気と艶やかさが混じって
聞けば催眠にかけられたような不思議な感覚になる



















この中でこのような大役を担えるのは、彼しかいない。

ここにいる全員がそう感じた




















ヘチャン
ヘチャン
勿論です、テヨンヒョン
貴方にしか出来ません
テヨン
テヨン
ありがとうヘチャン

よし、じゃあ会議はもういいかな?
テイル
テイル
じゃあ、同盟とかはテヨンとその周り出やっておこう。

他は引き続き情報収集を。

第一、第二部隊は警戒を強めて


チョンロ、ジェノ、あなた、ヘチャン、ロンジュンはこの後内部隊会議をするから





全員は声を揃えて返事をすると、それぞれの指示のもとに解散する











さっき呼ばれた僕らはテイルヒョンの元に集まって会議を済ませた



























〈in テヨンの部屋〉







テヨン
テヨン
さーあ、ひと仕事するかぁ
テヨン
テヨン
ジョンウ、あの資料出して
ジョンウ
ジョンウ
はい、ヒョン

いつ実行するんですか?
テヨン
テヨン
ん〜〜〜〜〜

明日かな!
ジョンウ
ジョンウ
明日ァ?!
テヨン
テヨン
うん。早い方がいいでしょう?

ユウタ、着いてきてね
ジョンウ
ジョンウ
ユウタァ!
ユウタ
ユウタ
はいはい笑
言われなくっても行きますよぉ〜


で、それでどこをどうする気なん?
テヨン
テヨン
反乱分子のリーダーとお茶するの














































ユウタ
ユウタ
はぁーーーーーーーーーー?!
ジョンウ
ジョンウ
えーーーーーーーーーーっ?!







テヨンは悪戯っぽい笑みを浮かべるとジョンウが淹れた紅茶をすする













2人の絶叫は5個下の階まで響いたそうだ





































余談だが、ジョンウはその夜眠れなかったそうだ。

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