屋上から階段を使い3階に戻る。
このフロアにはマークさんがいるはずだ。
ウィンウィンヒョンを先頭に、壁に背中をつける形で移動する。
少し広めの部屋の隅でコソコソしている人影を見つける。
マークさんの周りには大小様々な形の機械のようなものが置かれている。
そう言いながらマークさんはカバンの中からノートパソコンを5個取り出す。
そしてそれらを全部黒いずっしりとした機会に繋ぐ。どうやらこれは強力な電源装置のようだ。
ノートパソコン電源を入れる
暗い部屋が青い光に包まれた
僕はそおっと言われた通りに扉を開ける。
マークさんはトランシーバーを口に当てると
一通り仲間と連携を取るとマークさんはこっちを振り返った
僕はマークさんのところに駆け寄ると、彼は隣の床をポンポンと叩いた。
ここに座れってことだな
僕がマークさんの横に座ると、ウィンウィンさんは部屋を出ていった
僕はコンピュータに目を移す。
カタカタカタッとマークさんがキーボードを叩く。
コンピュータに書いてる文字は僕には理解できない。
ほとんどが機械に関わる記号のような物で構成されてる。文字化けを読んでるみたいだ。
タンッとEnterキーをクリックする。すると
「ブォン」という音と共に部屋中に無数の水色の光が灯った。
暗くて気づかなかったがどうやら部屋中にドローンが並べられていたみたいだ。
パッと見で20機ぐらいあるだろうか。
その光達は一斉にふわりと空中に浮き上がるとそれぞれ違う方向へ飛んで行った。
5台のパソコンにはドローンに搭載されたカメラの映像が表示された。
情報量が多すぎてどこを見たらいいか分からない。
そういうとマークさんは5台のパソコンに向き合い、それぞれに素早く指示を出す。
20機あまりのロボットから送られる情報をいっせいに処理するなんてどういうことだ。
まず5台も一気にパソコン見れん。
視野が草食動物か何かなのか。
マークさんが首で合図した方を見るとポッキーの箱が転がっている。
僕が袋を取り出して開けると
「食わせろ」と言わんばかりに口をこっちに向けてパクパクしてくる。
僕はポッキーを2本、マークさんの口にほりこんでやる。
まあ、こんな人間離れした事をしているんだ。脳に糖分たっぶり送ってやらなきゃな。
僕はマークさんを観察しながら、口にお菓子が無くなったのを見計らって食べさせる。
いい匂いがしてて、ちょっと僕も食べたくなって来ていたのだ。
ありがたくいただきまーす
あーんって感じの雰囲気じゃなかったじゃん…
まあ、いいか…
前まで普通に遊んでた訳なんだし
階級が決まってからはちゃんとわきまえを持って接してたけど、本人たちにそれは不評みたい
はあ、相変わらずだなこいつは…
そう思いながら僕は彼にポッキーを食べさせる
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。