ガタガタガタガタ
ドアが揺れてる…
呪霊たちが震えてる…
ドンッ
大きな音と共に屋敷の扉が壊された
どういうこと?
宿儺の女?私が?
え?
町娘…が…
食…う…?
嘘だ…
宿儺が?
人を?
たくさんの人の声がする…
死の呪いの音がする、匂いがする、見えてくる
大勢の人が弓矢を向ける先には
腕が4本、顔が2つある両面宿儺がいる
余裕な笑みで飛んでくる弓矢を交わす宿儺
違う…宿儺の顔じゃない…
誰?誰なの?
そう私が呟くと宿儺の動きが止まった
と、その瞬間弓矢が1本宿儺の背中に刺さる
そう笑う宿儺の背中からは赤い血が流れてる
宿儺はまだ…人間?
そう言うと宿儺は背中の矢を抜き
宿儺っ
ダメっ
私以外のそこにいた人たちが宿儺の領域に入っている
これだけの人を宿儺は…
少し眩しい光から目を避けてもう一度目を開けると
宿儺が1人ぽつんと立っていた
こっちを向いて微笑むと静かにその場に倒れた
思わず駆け寄って宿儺の身体を揺さぶる
自分の手に真っ赤な血が着いていることに気づくのに、そう時間は要らなかった
嫌だ…
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!