第9話

笑顔
203
2018/09/27 14:36
ピンポーン   ピンポーン



朝の7時。
インターホンの音で目が覚めた。


待って早くね?
こんな早くに来るの?



私は半目で玄関へ行き、ドアを開けた。
チョン・ジョングク
おはようございます!
そこには元気な私の従兄弟チョン・ジョングクが立っていた。
お、おはよ…
あまりにも美形でビックリしている。
この子こんなカッコよかったっけ。




まぁ、10年も経ってるし無理はないか。
とにかく上がって?
チョン・ジョングク
はい!
1つ1つの笑顔が可愛く思ってしまう。
なんか、少しテヒョンに似てるな。
少しだよ?ほんのちょっとね。






私は彼に部屋を案内した。
ここは自由に使って。
チョン・ジョングク
ありがとうございます!
敬語かぁ。なんか固いな。
あー。タメ口の方が良いな。
チョン・ジョングク
ラジャー!
満面の笑みを返してくれるからさ従兄弟と言うより弟にみえるな。
すると、彼の体内からsosがかかった。
「グゥゥゥゥゥゥ」
お腹すいてるのかな?
じゃあ準備出来たら降りてきてね。朝食作るから。
チョン・ジョングク
へへ。ありがとう!
あー。弟だったらな。
なんてすごく思う。
こんな可愛い子が弟だったら私はもう少し違う学校性格になってたかな…?






私がキッチンで朝食を作っている最中。
チョン・ジョングク
ヌナ!
ぬ、ヌナ!?
初めての呼び方で少し戸惑う。
え、ヌナ…私…!?
チョン・ジョングク
ふふ。そうだよ!
あ、はい。
いや急にヌナとか可愛すぎ…
チョン・ジョングク
お腹空いた!
今作ってるって。
もうすぐ出来るよ。
チョン・ジョングク
やったー!
高校生とは思えないほどのガキっぷりだな。
テーブルに出来上がった朝食を並べて2人で食べ始める。
チョン・ジョングク
うっま〜!
とか何回も言ってくるからさこっちは凄く嬉しいんだよね。
誰でも自分が作った手料理食べてもらってあんなに美味しいって言ってくれるんだよ?
嬉しいに決まってる。
それは良かった。
でも結構自分でも上手くできたなと改めて思う。
チョン・ジョングク
へぇ、フナ?(ねぇ、ヌナ?)
口に食べ物をモゴモゴ噛みながら何かを言っている。
ちょっと汚いからちゃんと食べ終わってから話して…
少し呆れているはずの私がこんなことでも可愛いと思ってしまいのはどうしてだろうか。
一生懸命噛み終わろうと顎を動かしているジョングク。
本当にコイツは高校生か?
チョン・ジョングク
ヌナ!
はいはい。
噛み終わったようで私も話を聞こうと思った。
チョン・ジョングク
明日から僕もヌナの学校へ行くからね!
…そうだ。思い出したよ。
ジョングクも私の学校へ来るのよね。
…うん。
チョン・ジョングク
じゃあ登校も一緒にできるね!
なんて嬉しそうに話すけどさ。
登校…?馬鹿なの?
私が貴方みたいなのと登校してたらテヒョンの時みたいに…やめよう。
アイツのことは話したくない。
そうだね…
チョン・ジョングク
ヌナ?
下を向いていたようでジョングクが私の頭を掴んで上にあげた。
ん…?
目があった数秒間。
私は従兄弟に見惚れていた。
チョン・ジョングク
僕と同じ学校に毎日通えるんだよ!ほら!嬉しいでしょ!
私を元気づけようとしたのか、ただの自分に自信たっぷりなお馬鹿さんなのか…
でも、どっちにしろ私は彼の言葉、彼の行動で笑顔が溢れた。
ほんっと。子供。
チョン・ジョングク
あ!ヌナストップ!!
え…?
チョン・ジョングク
あー。ダメダメ!さっきの顔にしてよ!
さっき…?
私はジョングクの言ってる事が理解できず、何だろうかと考えるばかり。
チョン・ジョングク
ヌナの笑顔はすんごい可愛いよ!(*´ ˘ `*)




“可愛いよ”





なんて言われて恥ずかしくない人なんていないだろう。




きっと私の顔は酷いことになってるんだろうな。
チョン・ジョングク
ヌナの顔タコ〜!
急に口をとんがらせて腕をぐにゃぐにゃし始めたジョングク。
あぁ。可愛いな。
























明日、頑張ろう。

プリ小説オーディオドラマ