第13話

十二
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2018/02/04 07:00
あの、十三湊さん
十三湊
はい?なんですか、陽向様
なぜ、日陰さんは私を連れ戻そうとしたんですか?
十三湊
それはあなた様も知っているのではないですか?
当主にしたいからですか?
十三湊
そんなところです
…そうです…よね
十三湊
………
十三湊
陽向様…月、様
え?
十三湊
本当によろしいのですか?
どうしたんですか?
十三湊さん
十三湊
月様は本当にここで当主になってもよろしいのですか?
え?………はい。
十三湊さん本当にどうしたんですか?
十三湊
私は月様が無理にここに来た事を分かっています。あなた様は、お優しすぎるので半獣の方達に迷惑をかけるのが嫌で来たのですよね?
なんで?てか、月様?
十三湊
…昔話しでもしましょうか
私は、月様が生まれてすぐお世話係になりました。ですが日陰様はあなた様が生まれて5ヶ月程たった位にあの村…半獣村に捨てに行きました
それから、私はあなた様が心配で仕事の合間に特技の水晶であなた様を見ておりました
え…?
じゃあ、十三湊さんは私を見守って下さってたんですか?
十三湊
はい
でも、なんで
十三湊
私は実の所、
日陰様のやり方には納得がいっていなかったんです。横暴で自分勝手に政治をしている日陰様に。私だけではありません家臣の大半は不満でした。
そんな時に、月様がお生まれになり私は直感的にこの方ならこんな政治を…国をきっといい方に変えてくださると
十三湊さん…
十三湊
それからあなた様は、1ヶ月位から既に日陰様以上の力がありました。落ちてきそうな瓦礫をあなた様は赤ん坊にも関わらず跳ね返したりする事が出来ていました。
日陰様もきっと月様に力をいつか越されるのを分かって捨てたのです
でも…私の事をそんなふうに捨てたんですよね
十三湊
はい。
ですが、月様をここに戻そうと言い出したのは私達家臣なんです
え?
十三湊
あなた様に戻って来ていただければきっとこの国が、変わる…今がチャンスだと思ったからです
十三湊
あの黒い靄…式獣を使ってここまでしてしまったのは、申し訳ございませんでした。
ただ、本当にこれでいいのであれば私達を助けてください
十三湊s…
人間
何者だ!貴様ら!
人間
どこへ行った!
ドタドタ
十三湊
何事だ!
人間
侵入者がいました
侵入者…
十三湊
月様!こちらへ!
え…あ、はい
…………………………………

物陰
狼牙
月…どこだ
華龍
私、上から見てくる
夜見
頼んだ
華龍
はい!(飛ぶ
兎月
私はあっちに行ってきます
僕も行く
兎月
うん
夜見
気を付けろ
狼牙
夜見さん…月は大丈夫かな…?
夜見
狼牙…
お前は月の婚約者だろ!しっかりしろ!
狼牙
はい!

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