それぞれが解散して、フェローだった4人はそれぞれ自分のデスクに戻った。
そして、4人は驚きのものを目にした。
4人が持っていたのは、手紙だった。しかし、封筒はバラバラ。差出人は誰だ?
横峯side
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横峯へ
フェロー卒業、おめでとう。
お前は患者に感情移入をするし、
周りの空気を読めないところがある。
しかし、それがお前の良いところだ。
患者のことを自分のことように考え
られるやつはなかなかいない。
だけど、一番いいところは。
お前を笑顔だ。
お前の笑顔を見ると、患者や俺たちも
強くなれる。だから、その笑顔を大切に
して欲しい。
何度も泣かせてごめんな。ほんとは
そんなつもりじゃなかった。けど、
俺にはそういう教え方しか出来なかった。
だけど、逃げないで着いてきてくれて
ありがとう。
俺もお前から学ぶことがたくさんあった。
最初はろくでもないフェローだと思ってた
けど、違かった。こんなにも頼りに
なれる救命医になってくれて、ありがとう。
脳外はお前が考えてるほど甘くないぞ。
だけど、お前に黒をスクラブは似合う
と思う。
迷ったときは戻ればいい。今のお前には
戻るべき場所がある。そこには大切な
仲間がいる。すぐにまた出発する力を
もらえるはずだ。
これからも頑張れよ!
応援してる。
藍沢耕作より
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横峯は、手紙を抱えたまま医局を飛び出し、ある人のところへ向かった。
それは、もちろん。
藍沢のナレーション
「ありがとう」この言葉はどんな言葉より素直で伝わりやすい言葉。この一言で嬉しくなれる。強くなれる。だから、俺も伝えたい。俺を成長させてくれたやつに。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!