前の話
一覧へ
次の話

第34話

伝えた想いと交わした約束①
423
2023/01/20 14:42
源先輩
源先輩
良かったら、一緒に帰らない?
私が今1番会いたい彼に会えたのに、上手く言葉が出てこない。
あわあわしている私を見た先輩は、少し笑いながら
源先輩
源先輩
フフッ、どうしたの?大丈夫?
この頃の私は元気で明るい性格だったし、先輩には珍しく見えたのかな
貴方
貴方
は、はい…大丈夫、です
たった一言発しただけなのに、なんだかどっと疲れを覚えた。
源先輩
源先輩
なら良かった。それじゃあ、帰ろうか





それから何気ない話をして、あっという間に先輩と別れる交差点に差し掛かってしまった。
源先輩
源先輩
それじゃあまた
まずい、ここでとめなくては、
わかってる、わかってるのに………
源先輩
源先輩
…!終夜さん…?
「どうしたの?大丈夫?」なんて声をかけながらハンカチを差し出してくれる先輩。
私は、言いたくても言えないこのもどかしさに思わず涙が溢れてしまった。
私って、こんな性格だったっけ。こんなに惨めだったけ…
源先輩
源先輩
とりあえず、そこの公園でちょっと休もう。話はそれからね




そうして先輩に手を引かれながら、なんとか公園までつき、ベンチに腰掛ける。
源先輩
源先輩
それで…どうしたの?何か悩み事…?
先輩はすごく優しく、丁寧に聞いてくれる
本当に、言ってしまってもいいのだろうか
このまま言わない方が、先輩が傷つかずに元の世界に戻れる___。
??
それはダメだよ。零番。
貴方
貴方
…!
突然、目の前に七番様が現れる。
怪異がいたらすぐに気がつく先輩でも気がついていない。これは……
花子くん
花子くん
ちゃんと言うって、俺と約束したでしょ?
貴方
貴方
で、でも……
花子くん
花子くん
も〜、大丈夫だから。ほら
そう言って七番様は私の背後へと移動する。
私は涙をふいて、呼吸を整えてから先輩に話しかける。
貴方
貴方
少し……聞いてくれますか、先輩
源先輩
源先輩
もちろん、遠慮しないで話してごらん
先輩の優しさに涙が出そうになるが、ここはぐっとこらえた
貴方
貴方
実は、先輩と話してるここにいる私は、もう死んじゃってて…今は怪異の終夜あなたなんです
怖くて先輩の顔は見れないが、きっとびっくりしてるのだろう。
貴方
貴方
混乱させてしまってごめんなさい、でも本当のことなんです、私はとあることがきっかけて死にました。でも未練があったので、怪異になったんです。貴方の嫌いな怪異に…
このことを話してしまえば確実に嫌われて結果オーライ。そう思ってた
源先輩
源先輩
…話してくれてありがとう。終夜さん
源先輩
源先輩
そうだね…僕から伝えたいことはひとつ
そうして、自然と先輩と目が合う。
源先輩
源先輩
好きだよ。あなたさん










ほんとに更新遅くてすみません……😭
詳しくは『Only1』という他の私の小説に具体的に書いてるんですけど、単刀直入に言うと私は受験生で、来月には入試+面接があるためリアルがとても忙しくなっていました。
なので更新が今まで異常に遅くなるかもしれませんが……すみません…
それでもまだまだ書きたい内容は沢山あるので!楽しみにしていてください🎶
後、タイトル長すぎて書けませんでしたが第三十の怪です。ついに30まで行きました。いつもありがとうございます…




タイトル:第『三十』の怪 ー 伝えた想いと交わした約束①

プリ小説オーディオドラマ