黙々とアイスを食べ進めるジョングク。
こういうジョングクには関わんないほうがいいんだけど、かまわないとずっと機嫌悪し。
そのまま家に向かう。
私は急いでカバンを見る。
ストラップは無かった。
気づくともう家の前だ。
ジョングクの家でご飯を食べ、少し遊んでから帰る。
部屋も向かい側だから、窓を開けて話す。
私は怖くて無理だけど、たまに屋根づたいで部屋を行き来する。
ジョングクは余裕らしい。
自分で呼んだくせにためらいがちに聞いてくる。
ホントに誰か全く分からなかった。
顔が赤くなるのがわかった。
ジョングクがこういうこと聞くの珍しいんだよ。
お前だよ。
なんて言えるはずないから遠回しに。
ジョングクが私から目をそらす。
その瞬間ジョングクの顔が真っ赤になった。
ジョングクは自分の部屋で
ガッツポーズをする。
ちょっとどころじゃなく信じられない。
この美男が、ずっと前から好きだったこいつが彼氏になったなんて。
みんなには言えないな。
それはそうだけど……
ジョングクからいつもは聞けないことばっかり
聞いた気がする。
携帯を見ると
「ラブレターの相手、断っとけよ」
と、メッセージが届いていた。
翌日
息がしづらくて目を開けると
私の鼻をつまんでいるジョングクがいた。
ジョングクは部屋を出ていく。
私はその背中に
と、叫んだ。
身だしなみを整えて、リビングに行く。
ジョングクがパンを持って、私のほうへ差し出す。
今までだったら食べてたけど、恋人関係になると
恥ずかしい。
ジョングクはそう言って私にパンを渡した。
私はパンを食べる。
ジョングクの声のほうに顔を向ける。
♡♡♡
笑いながら唇をなめるジョングク。
そして、朝から顔を真っ赤にさせられた私。
end.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。