紅い月の光が部屋に降り注ぐ夜
タバコと血の匂いが辺りに広がる
俺の大嫌いな匂い
あまりにも強い匂いで思わず口を手で抑える
ようやく外へ出て、少し離れてから深呼吸。
そして耳の機会を1回押して相手の言葉を待つ
「…どうだ?」
「了解。よくやった。報酬はいつもの場所に。」
そしてもう一度機械を押し、森の中へと進む。
草木をわけ、ひたすら歩く
随分歩き、明るい道路に出ると、俺は武器を隠し「一般人」を演じた
そしてとある公園に行き、いつも通りスーツケースを回収して寝るための宿へ向う
向かう途中、とある紙を目にはいった
堕天使、指名手配中…
俺も有名になったもんやなぁ…と思った
人を殺し続けて5年。俺は一流の…いや、まだまだの実力やけど殺人鬼として働いた
いつの間にか堕天使なんて呼ばれていた。
通りすがりのおばはんらがつけたんやろうな
殺す姿が、美しくて、天使のようだったからだとか
殺すに天使も何も無いと思うが
まぁでも本名を知られる訳には行かないので、堕天使を名乗り人を殺し続けた。
「ぴろん」
これまた俺の嫌いな音。最近は毎日のようになる。
「依頼、殺す相手はモブ男。我々国の政治家だ。理由は…」
「「俺の思想を邪魔するから」」
全く。なぜ金持ちはこうも簡単な理由で人を暗殺させようとするのか。
金持ちのほとんどは本当に屑だと思ってしまう。
まぁでも、これで俺も食って生活してる訳だし…変わらねぇかもな
それにしても政治家か。面白そうやな。警備いっぱいなんやろうな
んまでも今俺眠いから、またあした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。