第3話

同じクラスの子
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2020/12/23 16:07
はぁ…つかれた、






長い長い入学式が終わって午後から部活の時間。








体育館へ向かおうと教室から出るときに後ろからあなたに呼ばれた




「研磨、研磨!体育館いくんでしょ!?裏庭の方の桜が綺麗だから私も一緒にいい??」




「うん」


またインスタとかのSNSに載せる為の写真撮るんだろうな…



「んじゃ、いこっ!」




あなたに手を引っ張られる。





あなたとは高校で初めて会った。
髪はストレートで肩に少しつくくらいの長さで色は濃茶色。
身長は、僕の方が少し高いかな…



顔は…うん…普通に可愛い方だと思う
特に目がよくて、円な瞳で色は茶色なんだけど透き通ってるかんじ





いつも笑顔で元気で、身なりが良いのもあると思うけどクラスの人気者。
あとちょっと、おっちょこちょい。





僕とは正反対な子なのにどうして仲良くなったんだろって思うよね








きっかけは高1の体育館補強工事かなんかで使えない時だった



校内ぐるぐる走り回りながら筋トレばっかりしてたとき、転んじゃって足擦りむいちゃって、
保健室に行ったらあなたがいた






眉間にしわ寄せて難しそうな顔してスマホとにらめっこしてた。



「…あの、相島さん先生は…??」


僕が声掛けたら凄い驚いてたな


「わぁっ、え、いまいないよ!私留守番頼まれたの!体調とか悪いの?…て、わあっすっごい、すっごい血が出てるよ!!」


って驚いて焦って直ぐに手当してくれた


「ありがとう」


「ごめんね、直ぐに気づいてあげられなくて
このゲームのねここのフロアがなかなか攻略出来なくて…」


そう言いながらスマホ画面を見せてくる


「…。
ここのフロアはこのアイテムが必要で……」


攻略法について話終えたら、あなたの目がキラキラしてて

「〜〜〜っ!!孤爪くんすごいね!頭いいんだね!ゲーム好きなんだね!」

って、それからもっと教えてほしいって言われてから家に帰っても通話しながらオンラインでゲームしたり、休み時間にも一緒にしてたり、

どんどん仲良くなってたんだ。



一緒にいればいるほど楽しくって、あなたのゲーム攻略を頑張ってる姿みれば見るほど可愛いなって、どんどん









惹かれていったんだ。
あなたはそんなの知らないんだと思うけど。










「かーわいいー!見てこれ研磨!桜がコロコロしてるー!」



ってはしゃぐあなたが可愛くて


地面に転がってる桜の花びら1枚を持って



「…あなた。こっちきて」



あなたの頭に手を添えるように


本当はついてないけどちょっとだけ触れたくて
頭に花びらが付いてるから取ってあげる

ようなフリをした





あなたはほんの一瞬悲しそうな顔になったように見えたけど









ふへって笑ってた









ちょっと僕がした事が恥ずかしくって体温が上がったなんて、、、











「おーいおい〜。なぁにイチャイチャしてんのよぉ〜けぇんま〜」





ゲッ





僕とあなただけのふわふわした雰囲気から現実に引き戻された

クロに。






「もう部活はじまるんですケドォ〜?」






クロの後ろには部員たちがニヤニヤした顔でこっちみてる





……。




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