あなたは、静かになりたいと言って
俺と、ゆーかを残した。
俺はあなたに会いたくてずっとそんな独り言を
呟いていた。
うっさ!!
人の独り言聞いてんなよなぁ!!
まじ恥ずいわあ
俺はフジに蹴りを入れスッキリして
部屋に戻ろうとした時
俺は妙な胸騒ぎがした。
当たらないことを祈って……
学校へ着くなり少し正面入口で待っていた
さすがに中には入れない。
まあ、入ろうと思えば入れるけど、
何も無いし!
けど
普段そんな事言わないゆーかが…??
何があるって言うんだよ…
無事でいろよ……。あなた
けど、その願いは悔しくも叶わなかった
フジあいつ早いんだな…そう思いながら
あいつの後を追いかけていった。
そして着いた頃にはフジが俺の前に立ち塞がっていて
中の様子は見られなかった。
無理言って渋々フジがどいた。
そして中を見ると
泣き崩れるゆーかそしてその傍には
制服のボタンがはち切られていて
ブラウスがはだけているあなたが倒れていた。
よく見ると血も沢山出ていた。
返事がない……。
ふと、あいつがいることに気づいた。
何かをやり終えたような、
満足気な顔をしていた。
ふざけるな……
ふざけるな、ふざけるな、ふざけるな
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ
おれは気づいたらあいつに飛びかかっていた。
綺麗なあなたに
純粋で汚いものに触れたことの無いようなあなたに
俺の……大切な彼女に。
あんな忌まわしき、あいつに
おれは殴りかかった。
だけど、それはゆーかと、フジに止められた。
くそっ
あいつをあと少しで殴れたのに
そしてゆーかが呼んでくれた救急車で、
あなたは運ばれた。
そして、同時に呼んでくれた警察にあいつは
捕まった。
その時も反省の色がなく
笑っていた
悔しい…。
やっぱり殴ってやればよかった。
病室に運ばれたあなたは一向に
目を覚まさない
その間もゆーかは泣き続けていた。
ずっと自分のせいだと責め続けていた
違うとしか言ってあげられなかった。
他になんていえばいいかなんて全然分からなかった。
そして翌日
あなたは目を覚ました
俺は優しくあなたを抱きしめた
あぁ、俺の愛しいあなた……
こんな傷つけさせてごめんな
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!