お風呂から上がってきてぽかぽかの体の私。





と、コタツでくつろぐ3人の人の形。












馴染みすぎている。



なんかほら、10年くらい住んでそう。

アイスをかじりながらコタツの銀さん。




うわめっちゃ良いやつじゃん、
















てかアイス勝手に食べてるなこいつ。

あなた達のことですよね、ねー。







やっぱそうだよな。




聞いといて何となく呆れる。




なにこれ、何だこの気の抜ける感じ。

新八くんは確認するように元気よく頷くと、またニコニコと笑った。

乾かした髪を少し撫でながらみんなの入るコタツへ足を入れた。




伸ばしっぱなしの神楽の足にぶつかって引っ込める。















あれ、なんで私が引っ込めてんの。

ここ私の家なんですけど。

神楽がうげぇと舌を出すと、アイスを食べていた銀さんも口を開いて嫌な顔をした。

そこまで来ると気になりもするけど…







まぁ、銀さんと馬が合わないだけなのだろう。




その人たちにも会うのが楽しみだ。





ん？人たち？

















妖怪たちか…？

そんなことありませんよ、なんて頭を搔く新八くん。



と、ぽんと煙を出してキッチンへと移動した銀さん。

馴染むにも時間ってもんが必要なわけでないのか。





トイレの場所も、キッチンの場所も、2回への階段もお風呂も。




全部の場所をはっきりと理解しているようだった。






















私が住み始める頃についたインターホンだけは物珍しそうに3人で覗き込んでたけど…

また煙を出して後ろに移動してきた銀さん。





ふわふわのしっぽが揺れて背中に1本だけ触れた。












枕にしたいふわふわだこれ…

こんなに反応が薄いのもそろそろ読者に分かるだろう。





信じられないものがこの世にいて、それが目の前に3つも並んで。


しかもアイス食べてコタツ入って…









コイツらやべえな、なんてのも薄れてきた。




何言われてもなんか納得しかできない。









そりゃそうだよな、自分が守ってる山の麓にある家だもんね。



いや、うん。

きっとまだ、驚くようなことが沢山あるんだろう。