第5話

🕯
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2022/11/22 13:49

初めて着た神山高校の制服



おろしたてだから少しシャツが硬い








リュックには授業に必要最低限なものとスマホと財布、それからヘッドホン







東雲 彰人
おい、行くぞ
東雲 彰人
ここら辺の土地勘来たばっかりだから
わかんねーだろ
東雲 あなた
…どーも




私はリュックを背負い、ローファーを履いた








東雲 彰人
あ?お前ピアスあいてんじゃねーか
東雲 あなた
なに、学校ピアス禁止なの?
東雲 彰人
いや…そーじゃねぇけど…
東雲 彰人
結構あいてんだな
東雲 あなた
うるさいな、最低限な事以外触れないでくれない?
東雲 彰人
ったくよ…


私の耳にはアンテナヘリックスやインダストリアル、トラガスなど、すこしいかつめのピアスがあいている





初めて開けたのは母が死んだ日





もうストレスという動機でしか開けることは出来なかった












青柳 冬弥
彰人
東雲 彰人
お、冬弥じゃねぇか
青柳 冬弥
彰人がこんなに早い時間に
来るなんて珍しいな
青柳 冬弥
委員会でもあるのか?




髪の毛がツートーンの男子が東雲彰人に話しかけていた




私はフル無視してヘッドホンの音量を上げた




ここらへんはもう制服姿の人が多く、皆同じ方向に向かっているのでそれについて行くことにした






東雲 彰人
いや委員会じゃなくて…って
東雲 彰人
お前先行くなよ!
青柳 冬弥
…??
青柳 冬弥
あぁ、この前妹が出来ると言っていたな
青柳 冬弥
俺たちと同い年か?
東雲 彰人
そう…だが、
青柳 冬弥
…彰人?



東雲 彰人
……クッッソ生意気野郎が!!!!






元から教えられていたクラスは1年B組





私は教室を探し始めた






東雲 あなた
はぁ……




また始まる、憂鬱な学園生活






学生のうちにしか出来ないことがあると言われるけれど、そんなのは全く興味はない







どうせ、思い出なんていつか忘れるくだらないものなんだから








私は角を曲がろうとすると




東雲 あなた
!!
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀
ひゃっ…!


髪の毛が黄緑色の女子とぶつかった








⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀
あっ、ご、ごめんなさい…
東雲 あなた
…こっちもすみません




ヘッドホンを肩に掛け、一歩後ろに下がった















東雲 あなた
ねぇ、1年B組ってどこかわかる?
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀
あっ、え?
東雲 あなた
今日転校してきたんだけど
…分からないならいい
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀
あ、え、えっと、私もB組だから…
い、一緒に……
東雲 あなた
……どーも




私はその女子に着いてって教室に入った




⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀
う、うわさの転校生じゃね…!?
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀
やっぱり女子かよ!!
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀
よく見れば可愛くね…
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀
いやでも愛想悪くね!?
東雲 あなた
……




笑顔が下手とか、愛想が悪いとかはもう聞きあきた






高校生活なんて3年間ですぐ終わる






東雲 あなた
あ、そうだ
東雲 あなた
案内してくれてありがとう
東雲 あなた
…名前は?
草薙 寧々
く、草薙寧々…




モジモジしながらそう教えてくれた草薙サンは頬を赤らめて聞いてきた






草薙 寧々
あ、あの…貴方の名前は…
東雲 あなた
あなた
草薙 寧々
苗字……
東雲 あなた
………
東雲 あなた
シノノメ
草薙 寧々
そ、そっか、教えてくれてありがとう……





苗字、苗字ね





今の苗字は東雲だけど、私はそんなの認めない






お母さんと同じ苗字で生きていきたかった









東雲 あなた
……名前で呼んでね



私はそうポソッと言ったのが、彼女に聞こえたのかはしらない










𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩

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