第8話

🕯
1,483
2022/11/28 11:00



この学校に来て1週間がたった



元々サボり癖のある私は、授業の前の休み時間に屋上に向かい、放課後まで過ごそうとしていた










東雲 あなた
…まだ昼前か



時刻はまだ12時前








⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀
あれっ、先客だ珍しい〜!
東雲 あなた
…?




座ってスマホをいじってると、屋上に入ってきたピンク色の髪の毛の子が話しかけてきた








⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀
もしかして話題になってる転校生の子だよね?
暁山 瑞希
ボクは暁山瑞希だよ、よろしくね〜!
東雲 あなた
……どーも
暁山 瑞希
授業中だけどサボり?
ここって良いサボり場所だよね〜!




そう言って隣に腰かけてくるその人





この声、どこかで聞いたことある気がする






どこだっけ











東雲 あなた
…あぁ、あの人の通話の人か
暁山 瑞希
ん?通話?
東雲 あなた
夜に向かいの部屋から話し声聞こえるんだよね
東雲 あなた
その声があなたに似てる
暁山 瑞希
通話…?
……あ!!!えななんの妹さん!?!?
東雲 あなた
えななん?何そのダサい名前
暁山 瑞希
こ、これは確かにえななんが言ってた通りの子だな…
東雲 あなた
私のこと知ってるの?
暁山 瑞希
君のお姉ちゃんと一緒に音楽サークルやってるんだよね!
他に2人いるんだけどね
暁山 瑞希
いつも絵名が妹がどうちゃらこうちゃらー!みたいなの言ってて
暁山 瑞希
妹一個下って言うからボクと同い年!って思ってさー
暁山 瑞希
もしかしてって思ったけど君だったんだね!
東雲 あなた
へー
暁山 瑞希
きょっ…興味なさそー…




私は視線をスマホに戻す







暁山 瑞希
…仲良くないの?



誰と、と聞かなくてもわかるその問






暁山サンは私をちらっと見た






東雲 あなた
仲良くないって言うか
仲良くする気がない
東雲 あなた
結局家族って言っても
所詮他人
東雲 あなた
どうせ仲良くしたところで
いつか見放される
東雲 あなた
だったら最初から他人から始めた方が傷つかないでしょ



所詮これは私が傷つかないようにしているだけ






私は私が可愛いだけ





そんなのもうとっくに気づいていた






暁山 瑞希
信頼出来ない…ってこと?
東雲 あなた
信頼なんてただの偽善の言葉でしかないでしょ
東雲 あなた
じゃあ暁山サンはいるの?
心から信頼できる人
東雲 あなた
何でも話せてその人のためならなんでも出来るって人
暁山 瑞希
っ!!
東雲 あなた
…ほらね




どうせ、人間なんてそんなもんなんだよ








暁山 瑞希
ボク達ってなんか似てるね!
東雲 あなた
…は?
暁山 瑞希
容姿とかじゃなくてさ!
なんて言うんだろ…雰囲気??
東雲 あなた
真逆でしょ
暁山 瑞希
えぇー!?でも思わない?
東雲 あなた
……たしかに、似てるところはあるかもね



暁山サンはにこー!っと笑い、満足気な顔をした







信頼できる人が居ないのはあなたも私も同じ








暁山 瑞希
あなたって呼んでもいい!?
東雲 あなた
勝手にして
暁山 瑞希
じゃあボクの事も気軽に呼んでね!
せっかくだし仲良くなろうよ
東雲 あなた
仲良くする気はない
暁山 瑞希
じゃあボクはあなたの事勝手に
知り合いって言わせてもらおっかなー
東雲 あなた
はぁ…面倒臭いな
勝手にすれば?
暁山 瑞希
冷たいなー!










東雲 あなた
いつまでいるわけ?
暁山 瑞希
もう夕方だね!
東雲 あなた
早く帰ってくれないかな
暁山 瑞希
まぁまぁいいでしょたまには!




あの後昼休みになり、私は学校を抜け出そうとした時に暁山サンが着いてきて、コンビニで昼ごはんを買い食べた






暁山サンはずっと話しかけてきたけど私は適当に流していた







東雲 あなた
そろそろ帰る
暁山 瑞希
ボクもかーえろ





私たちは屋上を出て荷物を取りに教室に戻った









𝕟𝕖𝕩𝕥➯➱➩
宣伝お願いしたいです🙇‍♂️

プリ小説オーディオドラマ