佐川陸斗。
北原リンカ。
私たちは、幼なじみだ。
保育園から、高校まで
ずっと同じだし、
親同士も、仲良しだから
「一緒にいても普通な関係」で、
「いつか付き合い出すかもしれない関係」だ。
リンカは、
陸斗が好きで
陸斗も嫌じゃないから
一緒にいる。
2人の間に入る隙間なんてない。
そう思わせることに、
リンカはずっと一生懸命だった。
話しかけても
言葉は帰ってこないのに、
陸斗の指は、
動きつづけていて
カチャカチャと
パソコンの、
キーボードを叩く音だけが響く。
パソコンを
覗き込む。
陸斗は、すぐ後ろに立って
画面を覗き込まれていることにすら
気づかない。
画面には、、、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。