とある家のある部屋で、一人の少女が腕を組んで部屋の中を右往左往していた。
不安で染まった顔を窓の外へ向ける。
部屋の窓は何か迎え入れるように開け放たれ、風が彼女の横を通り過ぎてゆく
彼女が再び歩き出そうとしたその時、
窓枠の奥。晴天の空から一つの黒っぽい点が現れた。
彼女は窓へ駆け寄り、ガタッ音を立てて窓枠の外へ身を乗り出した。
空に浮かんでいた点はやがて大きくなり、一匹の鳥の姿になり、フクロウとなって窓枠に着地した。
フクロウのくちばしに一通の手紙が咥えてあり、フクロウは「どうぞ」といった様子でその手紙を少女に差し出した。
彼女はそっとそれを受け取ると、フクロウは翼を広げ再び空へと飛んでいった。
フクロウはやがて点となり、姿を消した。
その姿を見送った彼女は手元にある手紙を見つめた。
彼女は一つ深呼吸をするとゆっくり封筒を開け、中にある紙を取り出した。
親愛なるあなた・あなたの名字殿
このたびホグワーツ魔法魔術学校にめでたく入学を許可されましたこと、心よりお喜び申し上げます。
教科書並びに必要な教材のリストを同封いたします。
新学期は九月一日に始まります。
七月三十一日必着でふくろう便にてのお返事をお待ちしております。
敬具
副校長 ミネルバ・マクゴナガル
家中に歓喜の声が響いた。
その後、「嬉しいのはわかるが近所迷惑だ」と彼女は両親に叱られたものの、両親は「おめでとう」と娘にハグをした。
彼女はニッと笑い、両親の腕の中から外に出る。
彼女は元気よく返事をして、その扉を開いた。
開いた扉は玄関の扉か、それとも_____
さぁ、物語の歯車は回り始めた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!