あなた 𝓈𝒾𝒹𝑒.°
オールマイト「百々……少、女?」
オール・フォー・ワン「まさか君の方から来てくれるとは……」
頭上で突き立てたの私の腕を掴んできたので、体を捻って蹴りを喰らわせる。
オール・フォー・ワン「衝撃反転!」
ドゴォォッ!!
あなた「っ、ぐぁ……!?」
喰らわせたはずの衝撃はそのまま私に返ってきて、脚に猛烈な痛みが走った。
オール・フォー・ワン「ちょっと寝てなさい……弔の元へ送ってやろう」
あなた「_________遠慮、しときます!」
オール・フォー・ワン「!!!?」
全回復を全身に使っている暇はない。
折れた脚だけ荒治療してから、顔面に確実に一発を入れることに成功した。
反動で体は後方へと吹っ飛び、瓦礫にぶち当たる。
オールマイト「百々少女……!!」
オール・フォー・ワン「厄介だね……君の個性は」
ゆっくりと降りてきて、私の方に手を伸ばしたその時。
ブォォォッ、
あなた「!?」
オールマイト「!!!?」
?「なんだ貴様ぁ……!!」
オール・フォー・ワンを炎が襲った。
エンデヴァー!?
エンデヴァー「その姿はなんだオールマイトぉぉ!!!」
エンデヴァーに続き他のヒーローも駆けつける。
オール・フォー・ワン「ほぉ……全てミドルレンジとはいえあの脳無をもう制圧したか。流石No.2に上り詰めた男……!」
嘲笑うように片腕を伸ばしたオール・フォー・ワン。
この状況でも余裕そうなその声は変わらない。
オール・フォー・ワン「応援に来ただけなら、観客らしく大人しくしててくれ……!!」
攻撃を仕掛けたオール・フォー・ワンに、エッジショットが立ち向かっていく。
やられていたマウントレディーたちをシンリンカムイが救い出す。
なんだ……皆、来て……。
瓦礫から離れて、3人があいつと戦っている間にオールマイトの背後にいた一般人を助けに向かう。
あなた「だい、丈夫……ですか!?」
「あ、あなたは……、」
瓦礫が完全に覆いかぶさってる……これどかさないと。
ふと職場体験を思い出した。
同じように、力を制限しつつ込めて瓦礫をどかせる。
中から引っ張り出して、少し離れたところへ移動した。
「うぅ……」
頭を打ってる。
外傷も大きい……。
ここで全回復を使ったら、確実にやばい、けど……。
ドゴォォォォォォッ!!!!!
あなた「!!?」
オール・フォー・ワンによる衝撃波が届いて、女の人に被さってなんとか庇った。
凄い威力……。
迷ってる暇はない……。
上を見ると、肥大した片腕を構えているオール・フォー・ワン。
それを迎え打とうと同じように構えるオールマイト。
あの2人がぶつかったら……もっと凄い衝撃が……。
あなた「……、回復します。じっとして」
「え……?」
私に今できる最善を……探すんだ。
オール・フォー・ワン「緑谷出久……!!」
あなた「……!?」
回復しながら、オールマイトに向かっていくオール・フォー・ワンから発せられた言葉に思わず振り向いた。
オール・フォー・ワン「ワンフォーオールの譲渡先は彼だろう……。自覚もなしに来てしまって……まるで制御できてないじゃないかぁ」
「ぅ……、」
あなた「!」
だめだ今は……集中しないと。
いつもより時間をかけて、なんとか回復し終わった。
あなた「っ、やばい」
そうこうしているうちに2人は衝突し、物凄い衝撃波が再度襲う。
覆いかぶさってそれに耐えた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!