麗日𝓈𝒾𝒹𝑒.°
物間「な"っ…………、」
あなた「……へ?」
あなたちゃんをを後ろに引いたんは、私もよく知ってる2人で。
轟「ちょっとコイツ借りていいか」
爆豪「お"い、面貸せや」
濃い…………。
あなた「え、何……?」
というか、この2人いつからそこおったん……?
あなたちゃんが振り返って尋ねると、ようやくお互いの事に気付いたみたいで横目で睨み合う。
爆豪「邪魔だ半分野郎……どけや」
轟「……譲れ」
なんでこんなバチバチなん……?
あなた「え、ちょっと……私今一佳と物間くんと_______……//ぁれ、?」
拳藤「________っ、あなた!!?」
麗日「あなたちゃん!?」
2人を嗜めようと歩み寄ったあなたちゃんは、今度はつまずいてもいないのにグラっとバランスを崩して。
爆豪「っぶねぇ……」
轟くんと爆豪くんが、支えて転けるのを防いだ。
物間「え、何________、」
拳藤「あなた……あなた!?」
あなたちゃん、気を失って……?
え、なんで……。
轟「……やっぱりな」
麗日「え……どういうこと、轟くん…………」
轟くんはあなたの額に掌を当てがって、そのまま抱き抱えた。
轟「コイツ、今日ずっと熱あるみてぇだ。悪ぃが連れてくぞ」
拳藤「え、熱……!?」
言われて見てみると、確かに頰が紅潮して苦しそう。
あれ……でも、いつから……?
あなたちゃんを抱えて食堂を出て行った轟くんに、「待てや俺が運ぶわ!!」と怒鳴りながらついていく爆豪くん。
大丈夫かな……あなたちゃん。
あなた 𝓈𝒾𝒹𝑒.°
……熱い。
なのに、背筋は寒い。
頭がボーッとする……。
「……疲れが..ってたんだr....ねぇ……」
「寮連れて帰......か?」
「そうs...ね、......っとr..絡し....くるから……」
……何、誰……?
聞こえない……。
パタ...ン
「!...あなた.....大..........ぶ....か」
あなた「............ぃっ……き…?」
いつき……樹なの…………?
フワりと、冷たい感触が額に伝わる。
そこから滑るように、頰、それから首筋に這わせて。
ああ……樹だ。
私が熱出した時、いつもこうやって……側に、いてくれて。
あなた「どこ……いって、た……の?樹……」
「俺は..........い...きじゃn_____..」
なんて……言ってるの……?
聞こえないよ……。
「あなた…….おm____..事、」
樹……なんて、言ってるの……?
「________ 好きだ」
・
あなた「________ん、ぅ……?//」
あ……寮だ。
あれ……なんで??
私学校に……。
あなた「………いつき、?」
「_____目ぇ....nか」
……??
あ……そっか。
さっきの、夢……なのか。
そうだ……樹は…………もう、居ないんだもん。
あれ……?
じゃあこの人……誰?
あなた「ぃ…つ、き……」
「あなた、.....寝..ろ」
……どこ、行くの…………?
また私のこと……置いて、
ギュ.......
「……、あなた?」
あなた「置いてか……なぃ、で……」
お願いだから……もう、私を……
あなた「1人に……しないで…」
「………ぃょ..」
あなた「一緒に……ぃて……よ、」
やだ……嫌だ。
もう、1人は嫌だ…………。
フワッ
優しい手。
私の頬を包んで、そっと撫でた。
懐かしい感覚に、泣きそうになる。
あなた「ぃっ……き、私……私、ずっと、」
"会いたかった"
そうやって、伝えようと必死で動かした口は……。
________チュ、
その手以上に優しく微かに触れた唇に、塞がれて。
私はまた、深い眠りについた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。