第8話
やっぱりね
.
そのままバックハグされて引き止められて
振り解こうとしても
思ったより強い力で抱きしめられていて解けない
そう言いながらさらにキツく抱きしめてきて
肩に顔をぐりぐりと押し付けてくる
まるで駄々っ子のようだ
どんどん抱きしめる力が強くなるので
とりあえず解いてもらいたい
後ろから覗きこんで聞いてくるヒョン
覗き込むせいで僕より頭が下にきて
上目遣いで見つめられる
可愛いなぁ‥って!何思ってるんだ僕は!!
そう言って渋々離れていく
やっと解放された‥
解放されたと思ったら
勢いよく今度は手を掴まれてぎゅっと握ってくる
そう早口で言ってくるから
必死な感じがして揶揄ってるのとは
本当に違うのかな‥なんて思ってしまう
でも‥
そう言うとジュニヒョンは言葉を詰まらせて
俯いてしまった
ごめん、ヒョン‥
でも、今のうちに恋愛で好きなのかどうか
ちゃんとハッキリさせときたいから
問い詰めるように聞いた
なんだか少し緊張して
俯くジュニヒョンの答えを待つ‥
小さな声で呟く声が聞こえた
あぁ、やっぱり‥
心の中にある何かがスッとなるなるような
僕の心が少し欠けてしまうような気持ちになった
なんで
こんなに気持ちが下がっているんだろうか
その答えを待ち望んでたのに‥