先生「じゃあ今回はペアワークをしてもらいます。1番、2番ペア。〜」
私がこっそりガッツポーズを取ると
2「何してんの。笑」
1「な、何もしてないしっ」
2「俺とペアで喜んでたりして。笑」
1「んなわけないし!!!」
私はつい、大声を出してしまった。
2「そんな否定しなくても。笑」
1「ごめん…」
はぁ、やっぱり私って可愛くないなぁ。
先生「今回は 個人情報 について意見を話してみてください。」
2「個人情報、か。最近は個人情報に厳しいよな。」
1「そうだよね〜。この学校名前すら教えてくれないし。」
2「お前はなんて名前なの??」
…それは聞いちゃいけないこと。
私の学校では誰かに自分の名前を教えると、
殺される。学校側に。
1「ダメだよ!!」
2「こっそりならバレねぇって笑 俺の名前はぁ…」
後には、先生がいつの間にか立っていた。
1「ダメ!!」
2「ほn…」
先生「…何してるんですか?2番君?」(ニコッ)
先生が笑うと放送が入った。
放送「3年2組、2番君。脱落__」
そう言って2番は、消えた。
みんな「え、2番?」
みんな「まさかあいつも?」
みんなのざわめきが止まらない。
先生「さぁっ授業の続きをしましょう。」
先生「ああ、1番さんは3番、4番さんのグループに入れて貰ってください。」
1「せんせ…ッ…」
先生「何ですか?」
1「…いえ、何でも。 」
今の事、聞こうと思ったけど先生の笑顔が怖すぎて。
聞けなかった___。
卒業まであと7日。
3月11日
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。