ある日の放課後。
私たちは先生に仕事を頼まれて、教室に残っていた。
急にそんなことを聞かれてびっくりした。
まいにもいるの!?
誰だろう‥‥??
まいの好きな人、気になるなぁ。
聞いちゃおーっと!!
私たち親友だもん!!
え?涼介?まい今、涼介って言った?
どうしよう‥‥まいとかぶった。
でも、私も!なんて言っていいのかな。
あ、顔に出ちゃったかな。
そうだよね、。
まいなは全部、お見通しなんだ。
幼稚園から、ずっと一緒にいたんだもん。
確かに私も、まいの様子がおかしかったら、すぐ気づくと思う。
そう言ったら、まいは思っていた以上に驚いていた。
よかった‥‥。
まいとの仲は壊したくないもん。
でも、まい可愛いから、涼介もまいのこと好きなんだろうなぁ‥‥。
そうなったら私、どうするんだろう。
ひとりぼっちになっちゃうのかな?
そう考えたら、急に不安になってきちゃった‥‥。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!