朝…
ドンドン!ドンドン!
う〜…誰だよこんな朝っぱらからドアをドンドンするの…
せっかくエマと気持ちよ〜く寝てたってつーのに…
ドンドン!
うげっ!このボロ屋敷、振動で埃が落ちてくる!ハイハイ!今出るからドア叩くな!
ガチャ
やっぱりココに来てたのか
げっ、デュース…
他の寮生から話は聞いたぞ。寮長のタルトを盗み食いして首輪をはめられるとは…
お前、相当バカだな
うるっせ!
お前にだけは言われたくねー!…ところで、寮長、まだ怒ってた?
そうでもない
少しイライラしている様子で、起床時間を守れなかった奴が…
3人ほどお前と同じ目にあってたくらいだ
全然そうでもねぇじゃん!めっちゃ怒ってるじゃん!
あれ〜?エース〜?どったの〜?
あ、エマ!
エマ!?
ん〜?あれ〜?デュース〜?
え、デュース知ってんの?
知ってるよ〜休み時間とか勉強教えてるし〜一緒に授業受けてるし〜
はぁ!?おいデュース!!オレそんなこと聞いた事ねぇぞ!!
言ってないからな
くっそ!ムカつくなぁ!!!
《メインストリート》
おうおう、どけどけ〜!
今日からナイトイレブンカレッジの生徒であるオレ様のお通りなんだゾ〜!!
見ろこの首輪を!お前のダッセー首輪と違ってめっちゃキマッてるんだゾ!
しかもオマエ、今は魔法が使えないんだろ?
今日は1日雑用係として学校の掃除でもしてたらいいんだゾ!にゃっはー!いい気分!
昨日バカにされたことを根に持ってる…
こ〜ら!可哀想でしょ〜
《このチビ猫同類だな、どっかのクソ狸と》
《はぁ!?オレはこんなちんちくりんとはちげぇよ!》
(そこも喧嘩しないで〜)
ぐぬ〜〜〜!!お前、オレが魔法使えるようになったら覚えてろよ!
昨日、学園長から騒ぎを起こすなと言われたばかりだろう…
とにかく、魔法が封じられたままでは授業もろくに受けられない
ローズハート寮長に謝って外してもらったらどうだ?
くそ〜!納得いかねぇ〜!!
まだ授業まで時間があるし、オレ様別の寮にも興味あるんだゾ!
エースが謝るついでに見学しよっか
見世物じゃねーぞ!ちくしょー!!
《ハーツラビュル寮》
ほわぁ〜!めっちゃ豪華だ!オレ様たちの寮と全然違うんだゾ!
ほんと立派だね〜
うちの寮はまだ発展途上だから!
《ハーツラビュル寮・バラの迷路》
やばいやばい、急いでバラを赤く塗らないと!
おっ?誰かいるんだゾ
おっと危ない。塗り残しは首が飛ぶぞ
(あれ〜?この光景、夢でみたのと一緒だな〜)
…ん?君たち、何か用?
それ、なにしてんの?
これ?見ての通り薔薇を赤く塗ってるだけだけど
えぇっ!?なんでそんなことを?
ん〜、反応がフレッシュでカワイーね!
って、よく見たら君たち昨日10億マドルのシャンデリア壊して退学騒ぎ起こした新入生じゃん!
オレたち、卒業までシャンデリアのことずっと言われそうだな…
しかも君はその日の晩に寮長のタルトを盗んで罪の上塗りをした子だ!
そこの君は学園唯一の女子生徒!カワイーね〜♪
ど〜も〜
学校中で話題のニューカマーと朝一で会えるなんてラッキー♪
ねねね、一緒に写メ撮ろーよ♪イエーイ!カシャ!
あ、これマジカメ上げていい?タグ付けしたいから名前教えてよ
デュース・スペードです
エース
(エースだけつめたっ!)
グリムと、その子分のユウとエマなんだゾ!
僕もエマも子分じゃない!
子分にはなりたくないな〜
エマ・ソフィアです〜
ほい、アップ完了っと♪
あ、オレはデュースちゃんたちの先輩で、3年のケイト・ダイヤモンドくんでーす!
ケイトくんって呼んでね!けーくん♡でもいいよ!
よろよろ〜
はじめまして〜
《なんだこいつ》
《すげー軽いな》
(コミュ力が高いんだろうね〜)
す、すっごい軽い人来た…
あ、君、噂のオンボロ寮の監督生になったコだよね
よくあんなとこ住めるね〜!
暗そうだしマジカメ映え最悪ってカンジ。ホント同情する〜
コイツ、さっきからちょいちょい失礼なんだゾ
って、話し込んでる場合じゃないんだった!
パーティーの開催は明後日、遅れたら首が飛んじゃう!
ねーねー君たち、薔薇を塗るの手伝ってくれない?
つか、なんでそんな変なことしてんの?
だってパーティーの日の薔薇は赤がフォトジェニック!みたいな?
オレ、次はパーティーでやるクロッケー大会のためのフラミンゴに、色を付ける仕事あるから忙しいんだよね〜
フラミンゴに色を付ける!?
変な仕事ばっかりなんだゾ…
(懐かしいな〜)
(僕もよく、薔薇塗ったりするの手伝ったり〜クロッケー大会めっちゃ楽しんでたな〜ハートの女王と一緒に〜)
つまり、エースが盗み食いしたタルトは寮長の誕生日パーティー用だったんですね
だから凄く怒った…と
んにゃ?違うけど
違うんかいっ!!じゃあ誰の誕生日なんすか?
誰の誕生日でもないよ
明日は我が寮伝統の『なんでもない日』おめでとうパーティー
誰の誕生日でもない日を選んで、寮長の気分次第で、突然開催されるティーパーティー
なんだそりゃ!?
とにかく、理由は後、後!
今は薔薇を赤くしてくれればいいから!
デュースちゃんとグリムちゃんは、魔法でやれるよね?
エースちゃんと監督生ちゃんとエマちゃんは、魔法が使えないからこれ、ペンキ
ま、魔法で色を変える…ですか…
そんなのやったことねぇんだゾ
オッケー、ダイジョブ、リラ〜ックス!なんとか、なるなる!
寮長に首をはねられたくなきゃ急げ急げ〜!
----------------------------------------------------------
ここまで!!
突然追加で、尾獣たちが人間に変化できるのを追加しました!
設定は、第1章が終わったらしますね!
次回お楽しみに!
アディオス!!( -`ω-)b
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