久しぶりに辰哉くんと繋いだ手はとても大きくて温かくて、、、ドキドキした。
『繋いでないよ。』
「そっか(^-^)」
勘違いかもしれないけどなんだか少し嬉しそうに見えた。
「あなたは初めての彼氏だからなー、ゆっくりでいいと思うぞ。」
好きな人に言われるとちょっとキツい。
でも彼女がいる辰哉くんは私よりも断然大人だ。
私のことを妹としてしか見てないからそんなこと言えるんだろうな。
『辰哉くんは付き合ってどれくらいで手を繋いだりしたの?』
「んー、まぁ、俺は色々とあれだったからさ。笑」
『ん?』
「俺の事はいいーの!笑」
なんて誤魔化されてパッと手が離される。
こないだ帰り道の間だけ恋人繋ぎをしてくれたことを思い出しなんだか寂しい気持ちになる。
『辰哉くんあのさ、』
「んー?どうした?(^-^)」
『私に付き合うってどうゆうことか教えて欲しい。』
「それは、あれだよ好きだなって思ったりドキドキしたりデートしたりだろ?」
、、、違う。私が辰哉くんに教えて欲しいのはそんなことじゃない。
『もっと具体的に教えて欲しい。』
「具体的に、、、。」
自分でもすごいことを言っているのはわかっている。
でも辰哉くんとの幸せな時間を過ごしたかった。。。それだけだった。。。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!