「委員会は終わったの？」


『うん、終わったよ。』


「初めての委員会お疲れ様。それで、どうして来てくれたの？」


『さっき辰哉くんの顔が暗かったから。心配だったの。』


「俺そんなに分かりやすかった？笑」


ははっと微笑みながら困ったような顔をしていた。


『私なにかしちゃったかな、、、って気になって。』


「あなたは悪くないよ。俺が少し子供だったの。あなたに気を使わせてごめんね？」


そう言いながら私の頭をぽんぽんとなでる。
辰哉くんは自分の気持ちを言わない。
私に気を使わせてないようにいつも自分は二の次。
そんな辰哉くんを見るのは嫌だった。


『私ね辰哉くんがとっても優しいの知ってる。きっと今も私のためにすごくすごく我慢してる。でも辰哉くんの悲しそうな顔が離れないの。なにかしちゃったなら教えてほしい。』


「あなた、、、」


『教えてくれないかな。』


「俺の事嫌だって思わない？」


『思うわけないよ。』






辰哉くんは深呼吸して話し始めた。


「俺ね高校こそはあなたが楽しいって思ってもらえるようにしたかったの。でもあなたは可愛いし自分に自信が無いだけで本当はすごく魅力のある子だからモテることは分かっていたのに前髪を切ってもらったこと少し後悔しそうになった。あなたのそばにいる男は俺だけだったのに。」



私は初めて辰哉くんの気持ちを聞いた。


『私は今すごく楽しいし辰哉くんに感謝してるよ。それに私は辰哉くんのそばにいる。』


「ふふっ。あなたは優しいね。あなたは自分から委員会やるって言うタイプじゃないからさもしかしたらさっきの松村って子の事が気になってるんじゃないかなって思って。」


『いやっ、それは誤解だよ。美化委員の女子が全然決まらなくて松村くんに推薦されたの。』


「そう、、だったんだね、、、。じゃあ口紅買ったのと彼は関係ない？」


『うん。関係ないよ。』


「なんだぁ〜そっかぁ～♪俺の思い過ごしか〜。」


いつもの辰哉くんのキラキラ笑顔に戻り嬉しくなった。


『やっぱり辰哉くんは笑顔が似合うね(^^)』


「ありがとっ♪」


『でも辰哉くん、どうしてそんなこと気にしてたの？』


「あー、、、ほらあなたは俺の大切な幼馴染みだから。悪い男がつかないようにだよ！」


その答えを聞いて私は少し期待していた気持ちが恥ずかしくなる。
こんなにかっこよくてみんなの人気者の辰哉くんが私の事を好きだなんて、、、そんなことあるわけないもんね。


『さすが辰哉くん♪でも私はきっと大丈夫だよ。』


「そうか？あなたは可愛いからもっともっと色んな男が話しかけに来るぞ〜」


『私そもそもあんまり話せないから(><)それに辰哉くんがいてくれるんでしょ？それで十分』


「ほんとに可愛いな～♡」


『へへっ♡』


こうしていつも通りになった私達。
この後本当はまだ部活があったんだけど
「せっかくあなた来てくれたからちょっと急用で帰るって言ってくるわ」
って顧問の先生に言いにいってくれた。



私は心配しなくても辰哉くんのそばにいるよ。
今は幼馴染みとしてだけどいつか彼女になれたらいいな、、、。
私は微かな希望を胸にしまい込んだ。