ころんside
振り返ると、僕の相棒は消えていた。
彼のスマホを残して。
なんだコイツ。
お前がさとみくんをどこかへやったのか。
そうに違いない。
今の僕は『さとみくんはどこへ消えたのか』なんて冷静な考えを持つことは出来ない。
ただ、目の前の少女に当て所のない怒りをぶつけようとするだけ。
気づけば、灯璃の胸ぐらを掴んで叫んでいた。
さとみくんを消した張本人の言葉で我に返る。
…落ち着いてられるかこんなの。
あぁ、ムカつく。
こういう系が大っ嫌いだ。
良かったね、灯璃。
お前は僕を怒らせる天才らしいよ。
灯璃はさとみくんのスマホを拾い上げた。
さとみくんのスマホは確かパスワードがかなり厳重だったはず……。
しかしあなたや月音には解けてしまうので、もしかしたら灯璃にも解除されてしまうかもしれない。
僕は我慢できずに右足に忍ばせていた銃を灯璃に向けて構えた。
もちろん弾は6発全部入れてる。
セーフティもかけてないから、引き金を引けば……
灯璃の口調と声色が突然変わった。
怒りと煽りを混じえたような声。
『アイツら』って誰だよ。
素朴な疑問。
しかし灯璃にも事情があるのだろう、なんて引き下がるような諦めの良さは僕には無い。
再度銃を灯璃の方向に構える。
灯璃はそう言うとその場で一回転した。
するといつの間にか灯璃の右手には水色とピンクのオーラを纏う鎌が握られていた。
水色とピンク。
僕とさとみくんの色。
灯璃がさとみくんとよく似ていることも気になる。もちろん猫が異常に湧いてることも気になるけど。
話せば話すほど、正体が分からない。
東大生でも解けない問題。
………やっぱりお前嫌いだわ。
灯璃は妖しく笑った。
その笑顔の奥には、ムカつくぐらいの余裕。
いや本当にムカつく。
でも、さとみくんと若干似てる。
さっきの『かかってくるがいい』とか本人と重なって見えたし…、、
かっこいいなんて思ったのは秘密。
左手にも比較的軽い銃を握る。
両手合わせて12発。弾の詰め替えはスピード勝負だ。
僕の左足にはナイフを3つほど隠している。
いざとなったらこれを使おう。
さとみくんの居場所を知るため、灯璃を殺さないレベルで。
僕は右足を後ろに引くと、一気に駆け出した。
待ってて、さとみくん。
さとみside
誰かに呼ばれた気がして目覚めたそこは、真っ白で殺風景な空間だった。
なんだここ。
とりあえず歩いてみる。
でも景色は一向に変わらず面白みのない真っ白なままだ。
いくら先を見渡しても出口らしきものは見つからない。
え、まさか一生出られないとか無いよな?( ˙-˙ )
え???( ˙-˙ )
ころん、、、無事かな?
なんかヤバいことになってないと良いけど…
大丈夫だと良いけど……
あ、それに灯璃m…
……あれ?待ってこれ灯璃が原因じゃね?(鋭い)
いや待て待てまずはここから出ることが大切だぞ
さとちゃんなら出れる…出れるぞ……( ˙꒳˙ )
…やば、スマホ置いてきちゃったヽ(゚∀゚)ノパッ☆
え普通にヤバいじゃん誰か助けて( ˘ω˘ )スヤァ…
あなたは心晴の入れた紅茶を飲みながら首を傾げる。
そう言うとあなたは紅茶を置くと突然席を立った。
そして近くにあったパーカーを羽織って髪留めを付け始めた。
続く
ということで第2章開幕しました!ᕕ( ᐛ )ᕗ
1章の時点で100話超えていたのでこちらもかなり続きそうです⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝パッ
初めて私の小説を見た方や、そもそも第1章を知らない方、まずはこの『Stxxx×マフィア』を見ることをおすすめします(´∀`)
まぁ100話以上ありますけどッッ((((((
⬇
このプリンの小説ですから記念すべき第2章の1話だからといってカッコイイプロローグなんてものはありません( ^ω^ )
問答無用で第1章から続いていきます( ^ω^ )
(^ω^ ≡ ^ω^)おっおっおっ
これからも灯花は今まで通り灯花としてやっていきますので今後ともよろしくですッッ( ˘ω˘ )スヤァ…
もちろんこれは二次創作ですのでそれなりの配慮はしております詳しくは第1章の『灯花がテスト中に考えてたお話』をご覧ください( 'ᾥ' )←
おつとーか(っ・ω・)=つ≡つ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。