You side
1人 、きぃ と音のなるドアを開けて
別室へ。
早く別室へと足を進める。
ドアの向こうで
なにか言い合う声が聞こえるけど
そんなのもう気にしない。
何でって。
どうしてこんな事に?
最近ずっと問いかける。
朝のドヨンさんとマークと話した
あの幸せな時間はきっと夢。
私が皆に認められ先にある
大きな、大きな 夢。
もう、自分でも驚くほど足が重い。
沼にハマっていっている
あの感じ。
ズブズブと足をとられて
進めば進むほど
もがけばもがくほど
暗く深く、
光の届かない所へと
落ちていく 。
嗚呼 悔しい。
今すぐにでも辞めてやりたい。
プライドなんて
とうの昔にへし折れてんだ、
そんな気持ちを込めて
誰もいない練習室のドアノブを握った。
電気を付けなくちゃ真っ暗で
鏡も私の姿を映してくれない。
陰で努力する人は認められる。
それはきっと、どっかで私が
聞いたことのあるセリフ。
でもどーせ、
私がこんな所で、
こんな陰で
努力をしたって。
Doyoung side
分かってる。
ヒョンが気を使って
そう、振舞ってくれてること。
こんな状況
どうしたって耐えられない。
ピリピリしすぎておかしくなりそう。
そうやって僕がみんなに投げかける。
途端にまた、空気がピリつくけど。
うちの完璧なリーダーとは違って、
僕は傷口に塩を塗るかのように振る舞う。
でも、そうしたら。
きっと、
きっと、
これ以上、
お互いに引き摺り合う苦しみは
くることはないって
僕は、 信じてる。
next
→♡35
長い期間空いてしまい、申し訳ないです。
この作品読んでくださり、本当に感謝しかありません、。
これからも不定期投稿にはなってしまいますが、ご愛読下さっている方のためにも
絶対に完結させたいと思っておりますので、是非応援の程して頂けると幸いです。
これからもどうぞこの作品を宜しくお願いいたします、、!
©.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!