jungwoo side
僕が頭を下げると同時に
ドアをガチャっと閉めて 謝った。
返事のない このピリピリとはりついた部屋。
強く当たりすぎちゃった、
許して欲しい、
お願い。
そう心から思い頭を下げてるけど
一向にあなたは声をあげてはくれない。
目を見て。
真剣に。
テヨンイヒョンから日頃教わってるのを
今 ここでやるべきだ!
と思ったから。
僕は頭をあげてあなたの元へ駆け寄った。
耳をすませていれば
すぅすぅ となっている音。
まさか、
そう布団を少しめくってみると。
あんな真剣な空気とはうってかわり。
一気に緊張感から開放された僕は
へろへろとあなたの寝る布団に倒れ込んだ。
布団に顔を踞せて独り言を言えば、
あなたは寝返りをして。
そうすれば自然に
僕達は向き合う形になった。
あなたの目を見てそう呟く。
あなたは寝てて僕だけ起きてる。
こんな2人きりは久しぶり。
不思議なことに、
寝ている君を見ていると心が浄化されていく。
僕は寝ている時じゃなくても
綺麗な君から目が離せない。
そういうことなんだろうか。
と考えたことはあるし そうだと確信した時もある。
でも伝えるか迷っている間に、
デビューが決まって
そんなこと考えられなくなった。
「 忘れよう 」
その思いを胸に活動してたのに。
君が僕達のグループに入ってくるなんて
ありもしない話じゃんか。
謝らなきゃなのに、
駄目、
そんな思いを理性は言うこときかなくて。
僕は優しく、
君の鼻先に キスを落とした。
そう言って頭を撫でた後、
顔が熱くなるのを感じながら。
僕は部屋を後にした。
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微復活ㅜㅜ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。