伊野ちゃんの細くて、白い綺麗な手で
手首を掴まれた。
さっき、気配を感じるな。と思ってたら、
伊野ちゃんとちいちゃんだったんだ…
もう2人にバレてるわけだし、
みんなを裏切ってしまったし、
全部話すべきだよね…
び、びっくりした。
涼介が大声で叫んでる。早く行かないと…
薮くんが 肩をポンと叩く。
再び叫んだ涼介に返事をした。
そうして、涼介の声がした方へ急いで走る__
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って言っても、この家が広すぎるせいで涼介がどの部屋に入ったのか分からない((
どこに行けば…
あ、ドア開いてる…
うお…
やっぱりこの部屋みたい。
リビングを出て右に向かって廊下を歩いた突き当たりの部屋。
リビングからは3つ隣。
一体いくつ部屋あるの…?
オムライスと苺パフェを
古いテーブルに並べながら涼介は言った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!