第12話

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2018/05/13 12:17
ねぇ、ちょっと待ってあなた。
伊野ちゃんの細くて、白い綺麗な手で
手首を掴まれた。
私
…え?
俺と知念、さっきの話…聞いちゃったんだよね。
侑李
僕達とご飯を食べるのを辞めたのも…
涼介との約束のせいでしょ?
私
うぅっ…自分が約束するって言ったから、守らなきゃ…
さっき、気配を感じるな。と思ってたら、
伊野ちゃんとちいちゃんだったんだ…
圭人
えっ、約束…?なにそれ。
伊野ちゃんと知念は知ってるの?
裕翔
あなた、詳しく話せる?
もう2人にバレてるわけだし、
みんなを裏切ってしまったし、

全部話すべきだよね…
私
分かった。
でも…涼介には言わないでほしい…な。
裕翔
それはもちろん、
今日の涼介、いつもと様子が違うし…
私
それじゃあ__
宏太
あの調子だと、何するかわかんないしね。
涼介
あなた、何してんの!
私
んえっ?!
び、びっくりした。

涼介が大声で叫んでる。早く行かないと…
山田の声…どこから叫んでんの。
圭人
い、今は早く涼介の所に行った方が良いかも…
侑李
そうだね、
行って?あなた。
私
で、でも…説明…
いいよ、俺達が聞いたところまでは言っておくから。
裕翔
時間のある時に、なんでそうなったのか…理由、聞かせて?
私
…うん、分かった。
宏太
なんか困った事があったら相談してね。
薮くんが 肩をポンと叩く。
涼介
あなた!早く来いよ!
私
うん、今行く!
再び叫んだ涼介に返事をした。
私
みんなごめんね、また後で…
宏太
じゃあね。
圭人
うん、また後で。
そうして、涼介の声がした方へ急いで走る__
__________

って言っても、この家が広すぎるせいで涼介がどの部屋に入ったのか分からない((

どこに行けば…


あ、ドア開いてる…



涼介
あなた!あなた!
うお…

やっぱりこの部屋みたい。
私
は、はい…
涼介
遅すぎ。
何やってたの?
リビングを出て右に向かって廊下を歩いた突き当たりの部屋。
リビングからは3つ隣。

一体いくつ部屋あるの…?

私
ごめんごめん、ちょっと手を洗って。
涼介
ふーん。
オムライスと苺パフェを
古いテーブルに並べながら涼介は言った。
涼介
ねえあなた、さっきの約束。
誰にも言ってないよね?
私
えっ?…な、なんで…?

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